今回は参考国として米国のCPIおよびデフレータについて整理します。
なお、ここでは国内での物価の成長率について取り上げます。
物価水準の国際比較については、以下の記事などを参照ください。
今回はアフリカ各国の物価の違いについて整理します。 国際間の物価の違いを表す経済データとして、購買力平価(PPP)というものがあります。今回はこのPPPを用います。 購買力平価(PPP)とは 総務省によると ※ 購買力平価(Pu[…]
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今回はアフリカの住居費・光熱水費の物価についてです。 データの制約上、住居費と光熱水費をまとめた平均物価となります。 アフリカ各国の住居費・光熱水費の物価ランキング 早速ですが以下は、日本と基準(日本=1.0)としたときの2017[…]
今回はアフリカ諸国のアパレルの物価についてです。 利用するデータは輸入品と国産品の平均物価の比較です。 アフリカ諸国のアパレルの物価ランキング 以下は、日本と基準(日本=1.0)としたときの2017年のアフリカ各国のアパレルの物価[…]
今回はアフリカ諸国の家具・住宅設備の物価と通信の物価についてです。 アフリカ諸国の家具・住宅設備および通信の物価ランキング 以下は、日本と基準(日本=1.0)としたときの2017年のアフリカ各国の家具・住宅設備および[…]
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今回はアフリカ諸国の医療費の物価についてです。 (ただし、医療費については、①国により政府と家計の負担率が異なる、②医療行為ごとの品質が異なることから価格の比較がそもそも難しい、などから物価比較が困難な代表的なサー[…]
CPI(消費者物価指数)とGDPデフレータ
以下は1970-2022年までのCPI(消費者物価指数)とGDPデフレータ(現地通貨建てとドル建て)の成長率の推移です。
なお、GDPデフレータとはGDPの物価変動を示し、名目GDP÷実質GDPにより算定できます。
GDPデフレータとCPIの成長率
出所:UN (National Accounts – Analysis of Main Aggregates) and World Bank (WDI)
時系列ではCPIと現地通貨建てのGDPデフレータはほぼ近似した推移となっています。
また、1983-2021年では比較的物価変動は落ち着いてきたが、2022年では7%ほどと急激にインフレに転じています。
最終消費支出デフレータ
GDPには消費、生産、分配の三種類のGDPがあり、これらが等しくなる性質を三面等価性と言います。
ここでは、そのうちの消費(最終消費)のGDPの内訳である、家計消費、政府消費、投資、輸出、輸入のデフレータについて10年間の平均をグラフ化したものが以下となります。
最終消費支出項目別デフレータ
出所:UN (National Accounts – Analysis of Main Aggregates) and World Bank (WDI)
1970年代では輸入の物価上昇は10%以上あり、インフレの主な要因となっていました。
1980年代には、輸入品も含め全体的にインフレは落ち着き特にCPIは3.7%と前期の8.4%から半減しています。
1990年代以降になると物価上昇はさらに抑制され、およそ2%ほどと物価上昇をうまくコントロールしている状況と言えます。
産業別GDPデフレータ
次に、生産のGDPデフレータについてです。
以下は10年平均ごとの産業別デフレータを示します。
産業別GDPデフレータ
出所:UN (National Accounts – Analysis of Main Aggregates)
1970年代は鉱業・電ガス水や建設業のデフレータが最も高い一方で、他の産業は全般的に低い成長率となっています。
一方、1980年代にはサービス業がもっとも高いインフレ率となっており、農業についてはほぼ0%と抑制されています。
1990年代以降においてはさらにデフレータは抑制されており、期間ごとに産業間に差異は見られますが、比較的建設業はデフレータは大きく、運輸・通信は小さくなっています。
なお、産業別の(実質)GDP成長率については、以下の記事を参照ください。
今回はアフリカとの比較の参考国として米国(アメリカ)の産業について整理します。 米国(アメリカ)については既に知っていることも多いと思いますが、改めてアフリカ諸国と同一の分析フレームで確認しようと思います。 […]
さいごに
今回は物価(消費者物価指数・GDPデフレータ)に関して、過去のデータを整理しました。
普段物価を除いた実質GDPをニュースなどで目にすることが多いですが、物価については生活体験の中で感じる人も多いと思います。
過去の水準を知ることで、現在の水準を知って頂けると幸いです。