マダガスカルの就業状況:就業率、失業率、職業構成比、労働生産性を確認

今回はマダガスカルの労働関連のデータについて簡単に整理します。

 

マダガスカルの基本情報

マダガスカルはアフリカ南東部沖に浮かぶ島国です。位置については地図のとおりです。

アフリカ大陸に比べると小さく見えますが、日本の1.6倍の国土を持つ大きい国です。

 

マダガスカルの人口は2016年時点で約2,500万人で、アフリカでは比較的人口の多い国です。

 

一人あたりGDPは2016年時点で1,500ドルとアフリカ平均の5,000ドルの3割程度とアフリカでも低位の国です。

アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。

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また、アフリカ諸国間のGDP成長率の相関については、以下をご覧ください。

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就業率と失業率、ニート率

就業率

以下は1991年から2019年における男女別の就業率の推移を表しています。

出所:ILO Modelled Estimates, 2020年11月推計

 

マダガスカルの就業率は80%程度で推移しています。

また、総じて女性よりも男性の方が高い就業率となっており、就業率の乖離は5ポイントほどとなっています。

 

失業率

次に失業率について確認します。以下は2019年における失業率のランキングを示します。

2019年におけるマダガスカルの失業率は1.7%とアフリカでは49番目に高い水準となっています。

なお、もっとも失業率の高い国は南アフリカの28.5%です。

出所:ILO Modelled Estimates, 2020年11月推計

 

次に1991年から2019年における男女別の失業率の推移について確認します。

出所:ILO Modelled Estimates, 2020年11月推計

直近の失業率は1.7%ほどですが、1991年時点では6%近くと現在よりは高い失業率でした。

 

ニート率

次は就学・就労していない、また職業訓練も受けていない若者、いわゆるニート(NEET:Not in Education, Employment or Training)について確認します。

以下は2005年から2019年におけるニート率を示しています。

出所:ILO Modelled Estimates, 2020年11月推計

 

日本ではニート率は3-4%程度でしたが、マダガスカルのニート率は6%ほどと日本に比べるとやや高くなっています。

また、ニート率は総じて男性が高くなっています。

 

労働生産性と就業構成

労働生産性

以下は2019年における労働生産性(GDP/就業者数)のランキングを示します。

マダガスカルの労働生産性は3,300ドルであり、アフリカでは46番目の水準にあります。

なお、日本の労働生産性は77,500ドル、アフリカでもっとも労働生産性の高いガボンの55,700ドルであり、これらの国に比べるとマダガスカルは10%以下となっています。

出所:ILO Modelled Estimates, 2020年11月推計

 

就業構成

以下は1991年から2019年における労働生産性(GDP/就業者数)と就業者全体に占める女性シェアを示します。

出所:ILO Modelled Estimates, 2020年11月推計

マダガスカルの労働生産性は1991年時点では3,800ドルでしたが、近年では3,300ドルと1割ほど減少しています。

一方、就業者全体に占める女性シェアは同期間では50%程度で安定しています。

職業構成

以下は1991年から2019年における職業構成比の推移を表しています。

出所:ILO Modelled Estimates, 2020年11月推計

マダガスカルでは6.農林水産従事者, 9.単純作業従事者のシェアがいまだに8割強ほどを占めています。

 

以下は2019年の男女別の職業構成比を示します。

出所:ILO Modelled Estimates, 2020年11月推計

 

マダガスカルでは職業により男性と女性のシェアの違いは、男性は1.管理職、2.専門職、8.設備・機械の運転・組立工が多い一方で、女性は4.事務補助員、5.サービス・販売従事者、7.技能工及び関連職業が多くなっています。

 

さいごに

マダガスカルの労働についてまとめると以下のとおりです。

  • 就業率は80%程度
  • 失業率は1.7%
  • 労働生産性3,300ドル
  • 就業者全体に占める女性シェアは50%程度

引き続き他の国についても調べていきます。

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