ジンバブエの就業状況:就業率、失業率、職業構成比、労働生産性を確認

今回はジンバブエの労働関連のデータについて簡単に整理します。

 

ジンバブエの基本情報

ジンバブエはナミビア、ボツワナ、南アフリカ、モザンビーク、ザンビアを隣国に持つ南アフリカの内陸国です。

 

ジンバブエの人口は2016年時点で約1,600万人で、アフリカでは中位の国です。また人口密度もアフリカ平均の40人/km2に対してほぼ同じ41人/km2です。

 

一人あたりGDPは2016年時点で1,800ドルとアフリカ平均の5,000ドルの4割程度です。

アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。

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また、アフリカ諸国間のGDP成長率の相関については、以下をご覧ください。

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就業率と失業率、ニート率

就業率

以下は1991年から2019年における男女別の就業率の推移を表しています。

出所:ILO Modelled Estimates, 2020年11月推計

 

ジンバブエの就業率は80%程度で推移しています。

また、総じて女性よりも男性の方が高い就業率となっており、就業率の乖離は15ポイントほどとなっています。

 

失業率

次に失業率について確認します。以下は2019年における失業率のランキングを示します。

2019年におけるジンバブエの失業率は5.0%とアフリカでは中位の水準となっています。

なお、もっとも失業率の高い国は南アフリカの28.5%です。

出所:ILO Modelled Estimates, 2020年11月推計

 

次に1991年から2019年における男女別の失業率の推移について確認します。

出所:ILO Modelled Estimates, 2020年11月推計

直近の失業率は5%ほどであり、1991年時点とあまり水準は変わっていませんが、男女で失業率はこの期間では逆転しています。

かつては男性の方が高い失業率でしたが、現在では女性の方が失業率は高くなっています。

 

ニート率

次は就学・就労していない、また職業訓練も受けていない若者、いわゆるニート(NEET:Not in Education, Employment or Training)について確認します。

以下は2005年から2019年におけるニート率を示しています。

出所:ILO Modelled Estimates, 2020年11月推計

 

日本ではニート率は3-4%程度でしたが、ジンバブエのニート率は15%ほどと日本に比べると高くなっています。

また、ニート率は総じて女性が高くなっています。

 

労働生産性と就業構成

労働生産性

以下は2019年における労働生産性(GDP/就業者数)のランキングを示します。

ジンバブエの労働生産性は6,200ドルであり、アフリカでは33番目の水準にあります。

なお、日本の労働生産性は77,500ドル、アフリカでもっとも労働生産性の高いガボンの55,700ドルであり、これらの国に比べるとジンバブエは10%程度となっています。

出所:ILO Modelled Estimates, 2020年11月推計

 

就業構成

以下は1991年から2019年における労働生産性(GDP/就業者数)と就業者全体に占める女性シェアを示します。

出所:ILO Modelled Estimates, 2020年11月推計

ジンバブエの労働生産性は1991年時点では8,000ドルほどと直近よりも3割ほど高い水準にありました。

一方、就業者全体に占める女性シェアは同期間では47%から50%まで増加しています。

職業構成

以下は1991年から2019年における職業構成比の推移を表しています。

出所:ILO Modelled Estimates, 2020年11月推計

ジンバブエでは6.農林水産従事者, 9.単純作業従事者のシェアがいまだに7割強ほどを占めています。

 

以下は2019年の男女別の職業構成比を示します。

出所:ILO Modelled Estimates, 2020年11月推計

 

ジンバブエでは職業により男性と女性のシェアの違いは、男性は1.管理職、2.専門職、7.技能工及び関連職業の従事者、8.設備・機械の運転・組立工が多い一方で、女性は4.事務補助員、5.サービス・販売従事者が多くなっています。

 

さいごに

ジンバブエの労働についてまとめると以下のとおりです。

  • 就業率は80%程度
  • 失業率は5%
  • 労働生産性6,200ドル
  • 就業者全体に占める女性シェアは50%程度

引き続き他の国についても調べていきます。

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