アフリカの物価しらべシリーズ:建設費、機械設備編

今回はアフリカ諸国の建設機械設備の物価についてです。

建設と機械設備はいわゆる当該国の「投資」に該当する項目です。投資は経済成長の柱であり、その国が他国と比較してどれだけ投資をしているのか数量ベースで把握するのに、物価指数が必要となります。

(例えば、A国とB国で金額ベースで投資額が等しくても、A国の方が投資の物価が安い場合は、A国の方が数量ベースでは多く投資していることなります。)

 

なお、物価指数(PLI)の説明については以下の記事をご覧ください。

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早速ですが、まずは建設の物価についてです。

 

アフリカ諸国の建設の物価ランキング

以下は、日本と基準(日本=1.0)としたときの2017年のアフリカ各国の建設の物価指数(PLI)ランキングになります。

一位は同率でコンゴとジブチで日本の0.42倍です。またもっとも建設費が安い国はエジプトで0.16倍です。

なお、こちらの建設費には土地の取得代は含まれておらず、建設資材や人件費などのコストの合計となっています。

出典:ICP2017

 

建設費に関する詳細な国際比較については、以下のアーキブックというポータルサイトで紹介しています。

 

アーキブックによると2016年時点で日本の建設費は世界で6番目に高く、34.5万円/平米のようです。

一方、アフリカの平均は9.9万円/平米で、個別の国では

  • ガーナ:14.0万円/平米
  • アルジェリア:12.1万円/平米
  • ルワンダ:10.0万円/平米
  • チュニジア:9.4万円/平米
  • ウガンダ:9.3万円/平米
  • モロッコ:8.8万円/平米
  • ケニア:8.5万円/平米
  • 南アフリカ:7.3万円/平米

だそうです。おおよですが、上記のグラフ(出典:ICP2017)と整合していると思われます。

 

アフリカ諸国の機械設備の物価ランキング

次は、機械設備の物価のランキングです。

もっとも高い国はアンゴラで日本の2.25倍、もっとも安い国はスーダンで日本の0.68倍となっています。

ここでは49カ国中46カ国は日本よりも高い物価となっています。

 

日本は国産の機械設備となる資本財が多いのに対し、アフリカ諸国ではそういった製造業はあまり存在しません。

そのため機械設備の多くを輸入に頼っており、その結果輸送費や商社のマージンなども上乗せされるため日本よりも物価が高くなっていると考えれらます。

 

 

さいごに

アフリカ諸国は、人件費は安いため建設は比較的低コストである一方で、機械設備は輸入に依存している傾向が強いため物価は高くなっています。

経済成長の王道は、製造業の発展の発展にありますが、そのためには機械設備は不可欠です。

現状の高価格な機械設備のもとでの、製造業の発展にはまだ時間がかかるかもしれません。

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