今回はアルジェリアの所得格差と貧困について簡単に整理します。
アルジェリアの基本情報
アルジェリアの人口は2016年時点で約4,000万人とアフリカでは9番目に人口が多い国です。
人口密度は17人/km2とアフリカ平均の40人/km2の半分以下です。
一方、一人あたりGDPは2016年時点で15,000ドルとアフリカ平均の5,000ドルと3倍ほどあり、アフリカでは6番目に高い国です。
アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。
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ジニ係数
所得格差の表す代表的な指標にジニ係数というものがあります。
ジニ係数とは
ジニ係数は、イタリアの統計学者コラド・ジニにより考案された所得などの分布の均等度合を示す指標で、国民経済計算等に用いられる。ジニ係数の値は0から1の間をとり、係数が0に近づくほど所得格差が小さく、1に近づくほど所得格差が拡大していることを示す。一般に0.5を超えると所得格差がかなり高い状態となり是正が必要となると言われている。(出所:野村証券, 証券用語解説集)
とあるとおり、0に近いほど格差が無い状態を表します。
例えば、日本は0.33、米国は0.42であり、米国の方が所得格差が大きいと言えます。
アルジェリアのジニ係数は0.28であり、アフリカでは所得格差がもっとも低い国となっています。
出所:World Development Indicators
以下はジニ係数(縦軸)と一人当たりGDP(横軸)の関係を表しています。
アフリカでは一人当たりGDPとジニ係数は負の相間が見られますが、アルジェリアは比較的高い一人当たりGDPかつもっとも低いジニ係数となっています。
出所:World Development Indicators
都市部人口
以下は一人当たりGDPと全人口に占める都市部人口比率の推移を表します。
1990年以降一人当たりGDPは順調に右肩上がりに成長しており、この期間においては都市部人口比率も一貫して上昇しています。
出所:World Development Indicators
所得分配
以下は上位10%, 10-20%, 20-40%, 40-60%, 60-80%, 80-90%, 90-100%と7つの所得層における所得の所得の分布の推移を表します。
上位10%の所得階層が、所得全体の20%を所有している一方で、下位10%の所得階層は全体の5%以下しか占めておりません。
また、この所得分配の状況は1988年以降徐々に格差が小さくなってきています。
出所:World Development Indicators
さいごに
今回は所得格差と貧困について、ジニ係数やスラム人口比率の観点から見てました。
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