今回はアフリカ諸国との参考国として、日本の所得格差と貧困について簡単に整理します。
ジニ係数
所得格差の表す代表的な指標にジニ係数というものがあります。
ジニ係数とは
ジニ係数は、イタリアの統計学者コラド・ジニにより考案された所得などの分布の均等度合を示す指標で、国民経済計算等に用いられる。ジニ係数の値は0から1の間をとり、係数が0に近づくほど所得格差が小さく、1に近づくほど所得格差が拡大していることを示す。一般に0.5を超えると所得格差がかなり高い状態となり是正が必要となると言われている。(出所:野村証券, 証券用語解説集)
とあるとおり、0に近いほど格差が無い状態を表します。
日本は0.33であり、米国(0.42)に比べると所得格差が小さいと言えます。
また、アフリカ諸国と比べても日本の所得格差は低水準と言えます。
出所:World Development Indicators
都市人口と一人当たりGDP
以下は一人当たりGDPと全人口に占める都市部人口比率の推移を表します。
1990年以降一人当たりGDPは一貫して上昇傾向にあり、その期間においては都市部人口比率も上昇傾向となっています。
出所:World Development Indicators
所得分配
以下は上位10%, 10-20%, 20-40%, 40-60%, 60-80%, 80-90%, 90-100%と7つの所得層における所得の所得の分布の推移を表します。
上位10%の所得階層が、所得全体の30%弱を所有している一方で、下位10%の所得階層は全体の5%以下しか占めておりません。
また、この所得分配の状況は2008年以降あまり変化はしていません。
出所:World Development Indicators
さいごに
今回は所得格差についてジニ係数など観点から見てました。
なお、アフリカ諸国においてはスラム人口比率などについても取り扱っていますが、日本においてはスラム人口比率のデータが利用できないため、比較不可となっています。