エチオピアのODA(政府開発援助)と貧困率

ODA

今回はエチオピアのODA(政府開発援助)と貧困について簡単に整理します。

なお、ODAは援助する側とされる側がありますが、ここについてはODAは援助される側にフォーカスします。

 

エチオピアの基本情報

エチオピアは「アフリカの角」と呼ばれるソマリア半島に位置する東アフリカの国です。

 

エチオピアの人口は2016年時点で約1億人でアフリカでは2番目に人口の多い国です。

人口密度は92人/km2とアフリカ平均の40人/km2の2倍以上の水準にあります。

 

一人あたりGDPは2016年時点で1,700ドルとアフリカ平均の5,000ドルの3割程度です。

アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。

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また、アフリカ諸国間のGDP成長率の相関については、以下をご覧ください。

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GNIに占めるODA率ランキング

早速ですが、以下は2019年におけるGNI(国民総所得)に占めるODA率のランキングです。

なお、一部の国では2019年のデータが利用できない国があるため、国名の後ろに利用年次を記載しています。

 

アフリカで最もODA率の高い国はソマリアでGNIに占めるODA率は38%となっており、ODAによりGNIが50%以上上乗せされております。

一方、エチオピアはアフリカ54か国中30位(5.0%)と平均的な水準となっています。

 

出所:World Development Indicators

貧困率ランキング

次は貧困率についてです。

ここでは世界銀行が2015年に定めた1日あたり1.9ドル未満(PPP換算)で生活している人口のシェアをランキングしています。

なお、貧困率のデータは利用できない国や欠損年次が多いため、利用可能な国の直近の年次を用いてランキングしています。

 

アフリカでもっとも貧困率が高いのはマダガスカルであり人口の79%は貧困とされています。

一方、エチオピアはアフリカ49か国中28位(31%)と中位に位置しています。

出所:World Development Indicators

一人当たりODAと一人当たりGNI

以下は2019年の一人当たりODAを縦軸、一人当たりGNIを横軸にプロットしたものです。

ODAは国際支援を目的としているため、基本的にはODAはGNIと反比例するように支援されています。

(ただし、セーシェルは高い一人当たりGNIにかかわらず、一人当たりODAも多くなっています。)

エチオピアは一人当たりGNIが2,300ドル程度と低い水準であり、一人当たりODAも43ドルとなっています。

 

上図:全体図、下図:拡大図

出所:World Development Indicators

 

エチオピアにおける時系列推移

以下の左図はGNIに占めるODA率と一人当たりODA、右図は一人当たりGNIと貧困率の推移を表しています。

エチオピアのGNIに占めるODA率は2000年代後半には18%を超えていましたが、近年では5%まで減っています。

一人当たりODAは上昇傾向にあり、近年では45ドル程度となっています。

 

一人当たりGNIは1990年の500ドルから直近では2,300ドルと4倍以上増加しています。

なお、この期間における貧困率は一貫して減少傾向にあります。

出所:World Development Indicators

 

さいごに

今回はODAと貧困率について経済発展状況(GNI)を踏まえて見てました。

引き続き、いろいろ調べています。

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