ルワンダの人口構成と将来の見通し。年齢構成や学歴構成の変化を確認する

今回はルワンダの人口構成にフォーカスしてみます。

なお、他の国との人口規模については、こちらで比較しております。

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ルワンダの基本情報

ルワンダはコンゴ、コンゴ民主共和国、ウガンダ、タンザニア、ブルンジの国境の境目に位置する東アフリカの小国です。

 

ルワンダの人口は2016年時点で約1,200万人で、アフリカでは平均的な人口の国です。

ただ国土が小さいことから人口密度はモーリシャスに次いでアフリカで2番目に蜜となっています。

 

一人あたりGDPは2016年時点で1,800ドルとアフリカ平均の5,000ドルの4割弱です。

アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。

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また、アフリカ諸国間のGDP成長率の相関については、以下をご覧ください。

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人口の見通し

このグラフは、ルワンダの人口構成の変化を1950年から2100年まで示しています。1950年の人口は約200万人でしたが、2100年には3300万人に達すると予測されています。0-14歳(青色)の若年層が長年にわたり大きな割合を占めていますが、今後は高齢者の割合が増加していくことが予想されます。特に65歳以上(緑色、青色)の高齢者層が増加する一方で、若年層の割合は減少する見込みです。

ルワンダの人口構成

出典:UN World Population Prospects 2019

なお人口の平均成長率は1950-2020年では2.6%ほどであり、この先については2020-2050年が1.8%、2050-2100年は0.7%の見通しです。

 

人口構成の見通し

このグラフは、ルワンダの人口構成の変化を示しており、1950年から2100年にかけて年齢層ごとの人口割合がどのように推移するかを視覚化しています。特に、0-14歳(青色)の若年層の割合は1950年代から増加し、1990年をピークに減少傾向にあります。一方で、65歳以上の高齢者(青色、緑色)の割合が今後大幅に増加する見込みです。このデータは、ルワンダが将来的に高齢化社会に直面し、労働力や社会保障に影響を与えることを示唆しています。

ルワンダの人口構成

出典:UN World Population Prospects 2019

 

人口ボーナス・人口オーナス

豊かな労働力は経済成長に寄与しますが、その労働力の豊富さを図る指標として人口ボーナスと人口オーナスというものがあります。

野村証券によると人口ボーナス(および人口オーナス)を以下のように定義してます。

生産年齢人口(15~64歳)に対する従属人口(14歳以下の年少人口と65歳以上の老年人口の合計)の比率が低下し、経済成長を促すこと。人口ボーナス期では豊富な労働力を背景に個人消費が活発になる一方、高齢者が少なく社会保障費用が抑えられるため、経済が拡大しやすい。逆に従属人口の比率が相対的に上昇することを人口オーナスという。

 

このグラフは、ルワンダの「人口ボーナス/オーナス」の比率を示しています。人口ボーナスとは、労働年齢人口が多く経済成長の可能性が高まる時期を指します。グラフからは、ルワンダが今後数十年で人口ボーナスのピークに達し、2060年頃まで高い経済成長の機会があることが示されています。しかし、その後は高齢化が進み、人口オーナス(経済的負担の増加)の影響が増大することが予測されています。

ルワンダの人口ボーナス

出典:UN World Population Prospects 2019に基づく推計

 

男女別の学歴構成

以下は1950-2015年までの男女別の最終学歴の構成です。

ここでは15歳未満は就学前も、在学中も卒業者もすべて合わせています。残りの5つの学歴については15歳以上を対象としています。

 

出典: Wittgenstein Centre for Demography and Global Human Capitalに基づく推計

 

ルワンダは他のアフリカ諸国と同様に未就学シェアが1955年以降急激に減少しており、1955-2015年では男性は55%から34%、女性は58%から44%まで未就学シェアが減少しています。

一方、少しずつですが高学歴化も進んでおり、高卒および専門・大卒以上の男性はそれぞれ0.0%から3.9%、0.0%から1.3%と拡大しています。

女性も同様に高卒および専門・大卒以上はそれぞれ0.0%から3.4%、0.0%から1.1%と、ほぼ男性と同様に高学歴シェアが拡大しています。

 

都市部と農村部人口の構成と人口密度

このグラフは、ルワンダの都市部人口シェアと人口密度の推移を示しています。都市部人口シェア(青い線)は、1990年から急激に増加し、2020年には18%に達しています。都市部の人口密度は、2020年時点で1314人/km²で、急速な都市化が進行していることがわかります。一方で、農村部の人口密度(赤い点)は穏やかに増加しており、2020年には433人/km²に達しています。このデータは、都市化の進展と人口集中を示しています。

ルワンダの都市人口と人口密度

出典:World Development Indicatorsに基づく推計

 

さいごに

ルワンダの人口は今後も増加を続けると予測されていますが、人口構成の変化も顕著です。若年層の割合は減少し、高齢者層が急増する見込みで、特に80歳以上の高齢者が今後大幅に増えることが示唆されています。労働力人口のピークを迎える人口ボーナス期が続くものの、2070年以降には高齢化に伴う人口オーナス期に突入するため、経済成長と持続可能な社会構築が今後の大きな課題となるでしょう。

なお、労働については以下の記事で取り扱っていますので、是非ご覧ください。

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