今回はマラウイの一般政府における財政(歳出、歳入、税収、債務)について簡単に整理します。
また、歳出については、その内数にあたる軍事についても別途扱います。
マラウイの基本情報
マラウイはアフリカ南東部に位置する内陸の国です。
マラウイの人口は2016年時点で約1,800万人とアフリカでは平均的な人口の国です。
人口密度は150人/km2とアフリカ平均の40人/km2の4倍近くある国です。
一人あたりGDPは2016年時点で1,200ドルとアフリカ平均の5,000ドルの2割ほどで、アフリカでは6番目に一人当たりGDPが低い国です。
アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。
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また、アフリカ諸国間のGDP成長率の相関については、以下をご覧ください。
今回は2000年以降のアフリカ諸国におけるGDP成長率の相関係数を確認してみます。 まずは、アフリカ諸国のGDPの規模について見てみます。 GDPランキング 以下は2016年のアフリカ諸国におけるGDPランキン[…]
歳入・歳出比率(対GDP比)
以下はアフリカ諸国および参考国(日本、米国、中国)におけるGDPに対する※歳入(左図)・歳出(右図)比率のランキングを示しています。(カッコ内はデータが取得できる最新年を示しています。)
(ただし、ここの歳入にはデータの都合により助成金は含まれていません。)
マラウイの直近のデータを見ると、GDPに占める歳入比率12.5はアフリカ諸国では31番目であり、日本よりも8ポイント以上低い水準にあります。
また歳出についてもGDP比では15.9で22位で中位に位置しています。
出所:World Development Indicators, December 2022.
次に、以下はマラウイの一般政府におけるGDPに対する※歳入・歳出比率の推移を表しています。
(ただし、ここの歳入にはデータの都合により助成金は含まれていません。)
マラウイの歳入は2009年ではGDP比で15%ほどであり、その後は変動はあるものの緩やかに低下傾向にあり、直近では12%ほどまで低下しています。
一方、歳出については2009年では23%ほどありましたが、直近では16%程度まで減少しています。
出所:World Development Indicators, December 2022.
さらに歳入(左図)と歳出(右図)の内訳の構成比の推移を表しているのが以下のグラフです。
歳入については、2009年では助成金・その他が40%と最大の歳入項目でしたが、直近では15%ほどまで減少し、代わりに商品税や所得税・資産課税が上昇しています。
歳出については2009年では補助金・その他移転が40%以上で最大項目となっていましたが、直近ではほぼ半減し、代わりに雇用者報酬や利子払いが10%ほどシェアを拡大させています。
出所:World Development Indicators, December 2022.
一般政府の軍事費
以下はアフリカ諸国と参考国における一般政府の軍事費比率のランキングを示しています。(左図は対GDP比、右図は対政府支出比)
マラウイのGDPに対する軍事費は0.9%でアフリカ諸国の中では41位、また、対政府支出比では3.0%でアフリカ諸国の中では42位と、比較的下位に位置しています。
出所:World Development Indicators, December 2022.
GDPに対する軍事費の推移をみると1960年代1%ほどでしたが、1980年頃では5%近くまで上昇しており、その後は徐々に減少し直近では1%ほどとなっています。
また、対政府支出比で見れば2000年代以降ではおおよそ3%程度で推移しています。
出所:World Development Indicators, December 2022.
総債務比率(対GDP比)
次に以下のグラフはアフリカ諸国および参考国の政府の総債務比(GDP=100)のランキングを占めています。
なお、総債務に対し、そこから債務証券に対応する金融資産(金・SDR、通貨・預金、負債証券、貸付金、保険・年金・標準保証制度、その他売掛金など)を除いたものを純債務と言います。
マラウイのGDPに対する総債務比は45であり、(データの確認できる)アフリカ諸国の中では13位に位置しています。
出所:World Development Indicators, December 2022.
(確認できるデータの推移をみる限り、)過去の総債務比の推移は2009年では30ほどでしたが、直近では45ほどまで上昇しています。
出所:World Development Indicators, December 2022.
さいごに
今回は一般政府における歳出と歳入の構成や、税収および債務の推移などを整理しました。
なお、今後の歳出・歳入や債務について予測については以下の記事で扱っていますので、是非ご参照ください。
今回はマラウイの経済予測について取り上げます。 使用しているデータは国際通貨機関(IMF)が年に2~4回刊行しているWorld Economic Outlook(WEO)を用いています。 WEOでは最新のデータに基づき予測を毎回[…]