セネガルにおける一般政府の財政収支とその内訳

今回はセネガルの一般政府における財政(歳出、歳入、税収)について簡単に整理します。

また、歳出については、その内数にあたる軍事についても別途扱います。

 

セネガルの基本情報

セネガルはモーリタニア、マリ、ガンビア、ギニア、ギニアビサウを隣国にもつ西アフリカの国です。

セネガルの人口は2016年時点で約1,600万人とアフリカでは平均的な人口の国です。

人口密度は79人/km2とアフリカ平均の40人/km2の2倍程度です。

 

一人あたりGDPは2016年時点で2,500ドルとアフリカ平均の5,000ドルの半分程度です。

アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。

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また、アフリカ諸国間のGDP成長率の相関については、以下をご覧ください。

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歳入・歳出比率(対GDP比)

以下はアフリカ諸国および参考国(日本、米国、中国)におけるGDPに対する※歳入(左図)・歳出(右図)比率のランキングを示しています。(カッコ内はデータが取得できる最新年を示しています。)

(ただし、ここの歳入にはデータの都合により助成金は含まれていません。)

 

セネガルの直近のデータを見ると、GDPに占める歳入比率19.8はアフリカ諸国の中では15位であり、日本と近い水準にあります。

また歳出についてもGDP比で19.8と17位となっています。

アフリカ諸国の歳入歳出比率

出所:World Development Indicators, December 2022.

 

次に、以下はセネガルの一般政府におけるGDPに対する※歳入・歳出比率の推移を表しています。

(ただし、ここの歳入にはデータの都合により助成金は含まれていません。)

 

セネガルの歳入は2015年以降ではGDP比で20%ほどであり、さらにその内数にあたる税収は15%ほどとなっています。

 

一方、歳出についてもおおよそ20%ほどであり直近では均衡財政となっています。

セネガルの歳入・歳出比率

出所:World Development Indicators, December 2022.

 

さらに歳入(左図)と歳出(右図)の内訳の構成比の推移を表しているのが以下のグラフです。

(なお、一部の年次でデータが欠落しています。)

 

歳入については、商品税のシェアが高く2018年では35%ほどとなっています。それに続くは助成金・その他と所得税・資産課税であり、それぞれ30%ほどと20%ほどのシェアとなっています。

 

歳出については雇用者報酬がもっともシェアが高く全体の35%ほどであり、それに次ぐのは財サービスで30%ほどとなっています。

セネガルの歳入・歳出の構成

出所:World Development Indicators, December 2022.

 

一般政府の軍事費

以下はアフリカ諸国と参考国における一般政府の軍事費比率のランキングを示しています。(左図は対GDP比、右図は対政府支出比)

セネガルのGDPに対する軍事費は1.8%でアフリカ諸国の中では21位、また、対政府支出比では6.8%でアフリカ諸国の中では22位と、中位に位置しています。

アフリカ諸国の軍事費

出所:World Development Indicators, December 2022.

 

GDPに対する軍事費の推移をみると1980年では3%ほどでしたが、その後は徐々に低下し一時は1%ほどまで低下したものの、直近では2%ほどまで戻っています。

また、対政府支出比で見れば1990年代前半では9%ほどでしたが、直近では6-7%程度まで低下しています。

セネガルの軍事費

出所:World Development Indicators, December 2022.

さいごに

今回は一般政府における歳出と歳入の構成や、税収および債務の推移などを整理しました。

なお、今後の歳出・歳入や債務について予測については以下の記事で扱っていますので、是非ご参照ください。

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