エスワティニの研究産業:GDPに占める研究開発(R&D)比率と研究関連従事者数

R&D

今回はエスワティニの研究開発(R&D)産業について簡単に整理します。

産業の発展には研究開発への投資が必須となります。ここでは国際比較や時系列の推移を簡単にみています。

なお、おおよその産業構成については以下の記事をご確認ください。

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エスワティニの基本情報

エスワティニは南アフリカ、モザンビークを隣国にもつアフリカ南部の国です。

かつてはスワジランドと呼ばれていましたが、2018年にエスワティニと改名しました。

エスワティニの人口は2016年時点で130万人とアフリカでは比較的人口の少ない国です。

一方、人口密度は75人/km2とアフリカでは比較的人口密度の高い国です。

 

また、一人あたりGDPは2016年時点で8,500ドルとアフリカでは比較的高い国です。

アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。

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また、アフリカ諸国間のGDP成長率の相関については、以下をご覧ください。

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GDPに占める研究開発比率(R&D率)ランキング

早速ですが、以下はGDPに占める研究開発比率(R&D率)のランキングです。

こちらのデータはすべての国のデータが利用できるわけではないため、データの利用できるアフリカ諸国22か国と参考として日本を比較しています。また、利用可能な年次もまばらであるため、国名の後ろに利用している年次を記しています。

エスワティニ(スワジランド)のR&D率は0.27%とアフリカでは14番目にR&D比率が高くなっています。ただし、日本の3.3%に比べると依然低い水準となっています。

出所:World Development Indicators

 

 

100万人に占める研究者・技術者数ランキング

次に100万人に占める研究者・技術者数のランキングです。

R&Dを増やすにはそれに従事者する研究者と技術者が必要となります。

エスワティニ(スワジランド)の100万人に占める研究者・技術者数は合わせて178人であり、アフリカでは8番目に多い従事者数です。

また、そのうちの8割が研究者となっています。

 

なお、日本の100万人に占める研究者・技術者数は5,331人であり、エスワティニよりもはるかに多くなっています。

出所:World Development Indicators

 

GDPに占める研究開発比率(R&D率)と100万人に占める研究者・技術者数の推移

以上のデータについて、エスワティニにおける時系列の推移を表したものが以下となりますが、現時点では利用できるデータは1時点のみとなっています。

出所:World Development Indicators

 

一方で、高等教育(Tertiary education)の入学率は世界平均に比べ水準は著しく低く、また上昇のスピードも世界平均に比べ遅くなっています。

出所:World Development Indicators

 

さいごに

今回は経済発展に不可欠な研究開発についてデータが利用できるアフリカ諸国との比較をおこないました。

研究開発のデータは性質的に取りづらいこともあり、アフリカ諸国54か国のうち、半分以下の国しか確認することはできませんが、

他の国も引き続き他の国についても調べていきます。

 

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