マリの研究産業:GDPに占める研究開発(R&D)比率と研究関連従事者数

R&D

今回はマリの研究開発(R&D)産業について簡単に整理します。

産業の発展には研究開発への投資が必須となります。ここでは国際比較や時系列の推移を簡単にみています。

なお、おおよその産業構成については以下の記事をご確認ください。

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マリの基本情報

マリはアフリカ西部に位置する内陸の国です。

マリの人口は2016年時点で約1,800万人とアフリカで平均的よりやや人口の多い国です。

人口密度は15人/km2とアフリカ平均の40人/km2の半分以下です。

 

一人あたりGDPは2016年時点で2,100ドルとアフリカ平均の5,000ドルの4割程度です。

アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。

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また、アフリカ諸国間のGDP成長率の相関については、以下をご覧ください。

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GDPに占める研究開発比率(R&D率)ランキング

早速ですが、以下はGDPに占める研究開発比率(R&D率)のランキングです。

こちらのデータはすべての国のデータが利用できるわけではないため、データの利用できるアフリカ諸国22か国と参考として日本を比較しています。また、利用可能な年次もまばらであるため、国名の後ろに利用している年次を記しています。

マリのR&D率は0.29%とアフリカでは12番目にR&D比率が高くなっています。ただし、日本の3.3%に比べると依然低い水準となっています。

出所:World Development Indicators

 

 

100万人に占める研究者・技術者数ランキング

次に100万人に占める研究者・技術者数のランキングです。

R&Dを増やすにはそれに従事者する研究者と技術者が必要となります。

マリの100万人に占める研究者・技術者数は合わせて57人であり、アフリカでは14番目に多い従事者数です。

また、そのうちの6割が研究者となっています。

 

なお、日本の100万人に占める研究者・技術者数は5,331人であり、マリよりもはるかに多くなっています。

出所:World Development Indicators

 

GDPに占める研究開発比率(R&D率)と100万人に占める研究者・技術者数の推移

以上のデータについて、マリにおける時系列の推移を表したものが以下になります。

マリのデータは欠損年も多く、利用できるデータの変動も多いため、トレンドを把握することが難しくなっています。

出所:World Development Indicators

 

一方で、高等教育(Tertiary education)の入学率は世界平均に比べ水準は著しく低く、また上昇のスピードも世界平均に比べ遅くなっています。

出所:World Development Indicators

 

さいごに

今回は経済発展に不可欠な研究開発についてデータが利用できるアフリカ諸国との比較をおこないました。

研究開発のデータは性質的に取りづらいこともあり、アフリカ諸国54か国のうち、半分以下の国しか確認することはできませんが、

他の国も引き続き他の国についても調べていきます。

 

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