モザンビークの研究産業:GDPに占める研究開発(R&D)比率と研究関連従事者数

R&D

今回はモザンビークの研究開発(R&D)産業について簡単に整理します。

産業の発展には研究開発への投資が必須となります。ここでは国際比較や時系列の推移を簡単にみています。

なお、おおよその産業構成については以下の記事をご確認ください。

 

モザンビークの基本情報

モザンビークは南アフリカ、ジンバブエ、ザンビア、タンザニア、マラウイを隣国に持つアフリカ南部の国です。

モザンビークの人口は2016年時点で約2,900万人とアフリカでは比較的人口の多い国です。

一方、人口密度は36人/km2とアフリカ平均40人/km2をやや下回ります。

 

一人あたりGDPは2016年時点で1,200ドルとアフリカ平均の5,000ドルの3割にも満たない水準です。

アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。

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また、アフリカ諸国間のGDP成長率の相関については、以下をご覧ください。

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GDPに占める研究開発比率(R&D率)ランキング

早速ですが、以下はGDPに占める研究開発比率(R&D率)のランキングです。

こちらのデータはすべての国のデータが利用できるわけではないため、データの利用できるアフリカ諸国22か国と参考として日本を比較しています。また、利用可能な年次もまばらであるため、国名の後ろに利用している年次を記しています。

モザンビークのR&D率は0.3%とアフリカでは10番目にR&D比率が高くなっています。ただし、日本の3.3%に比べると依然低い水準となっています。

出所:World Development Indicators

 

 

100万人に占める研究者・技術者数ランキング

次に100万人に占める研究者・技術者数のランキングです。

R&Dを増やすにはそれに従事者する研究者と技術者が必要となります。

モザンビークの100万人に占める研究者・技術者数は合わせて70人であり、アフリカでは12番目に多い従事者数です。

また、そのうちの4割が研究者となっています。

 

なお、日本の100万人に占める研究者・技術者数は5,331人であり、モザンビークよりもはるかに多くなっています。

出所:World Development Indicators

 

GDPに占める研究開発比率(R&D率)と100万人に占める研究者・技術者数の推移

以上のデータについて、モザンビークにおける時系列の推移を表したものが以下になります。

モザンビークのGDPに占める研究開発費および100万人に占める研究者・技術者数の推移は大きく変動しています。

出所:World Development Indicators

 

一方で、高等教育(Tertiary education)の入学率は世界平均と比べても低く、上昇スピードも世界平均ほど早くはありません。

出所:World Development Indicators

 

さいごに

今回は経済発展に不可欠な研究開発についてデータが利用できるアフリカ諸国との比較をおこないました。

研究開発のデータは性質的に取りづらいこともあり、アフリカ諸国54か国のうち、半分以下の国しか確認することはできませんが、

他の国も引き続き他の国についても調べていきます。

 

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