アルジェリアの関税率

今回はアルジェリアの関税率について整理します。

関税率などのデータはWTO Statが公表している、最恵国待遇相手における関税率や免税率などを用いています。

 

なお、貿易について以下の記事を参照ください。

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アルジェリアの基本情報

 

アルジェリアの人口は2016年時点で約4,000万人とアフリカでは9番目に人口が多い国です。

人口密度は17人/km2とアフリカ平均の40人/km2の半分以下です。

 

一方、一人あたりGDPは2016年時点で15,000ドルとアフリカ平均の5,000ドルと3倍ほどあり、アフリカでは6番目に高い国です。

アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。

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また、アフリカ諸国間のGDP成長率の相関については、以下をご覧ください。

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国際比較ランキング

関税率

以下のグラフはアフリカ諸国における関税率のランキングを示しています。

(左図は、輸入金額をウェイトした加重平均の平均関税率、右図は、輸入品目ごとの関税率の単純平均で評価しています。)

 

日本や米国の平均関税率(金額ウェイト)は2020年では2%ほどとなっており、また2021年の平均関税率(単純平均)はそれぞれ4%と3%となっています。

その水準はアフリカ諸国と比べると著しく低い水準であり、日本と米国は国際貿易市場に対してオープン化していると見なせます。

 

一方、アルジェリアは平均関税率(金額ウェイト)についてはアフリカでは9番目の14%、平均関税率(単純平均)は4番目の19%とやや高い関税率を設けています。

出所:WTO Stat

 

無税率・免税率

以下のグラフはアフリカ諸国における無税率・免税率のランキングを示しています。

(左図は、輸入額全体に対する無税となる輸入額合計の比率、右図は、輸入品目数に対して免税されている品目数の比率。)

 

日本と米国では、無税率(金額ウェイト)はそれぞれ77%、57%と輸入額の大半以上は非課税品目であり、また免税率(品目換算)はそれぞれ53%、47%と輸入品目の半数ほどが非課税とされています。

 

一方、アルジェリアの無税率(金額ウェイト)は35番目に高い8%であり、免税率(品目換算)は44番目に高い1%とアフリカでは低い非課税比率となっています。

出所:WTO Stat

2期間比較

輸入シェア

以下はアルジェリアの2006年と2021年における輸入品目の金額構成を表しています。

2006年でもっとも輸入が多かった12.鉱物・金属のシェアは20%から17%へ減少しており、2021年では19.非電化機械が18%でもっとも多く輸入しているカテゴリーとなります。

3番目は14.化学品であり、2006年から順位に変動はありません。

また、21.輸送機械は輸入シェアが大幅に減少している一方で、20.電気機械は増加しています。

出所:WTO Stat

関税率

以下は細品目ごとの関税率を単純平均した22分類ごとの平均関税率を表しています。

アルジェリアの平均関税率は2006年も2021年も19%と横ばいですが、輸入金額を用いて加重平均関税率は12%から14%へわずかに上昇しています。

 

各分類レベルでは、17.衣料や11.魚介類などの食料品や軽工業品に対して20~30%ほどの関税率を設けています。また、その関税率は2006年からあまり変わっていません。

 

また、輸入シェアが高い19.非電化機械、12.鉱物・金属や14.化学品などについては10%台と相対的に低めの関税率となっています。

出所:WTO Stat

無税率・免税率

以下は22分類ごとの輸入額に対する無税となる輸入額の比率を表しています。

輸入額ベースでの全体で見れば、無税率は2006年から2021年で0%から8%へ大幅に上昇しています。

2006年では6.油種種子や5.穀物などの農産品の多くが無税となっていましたが、2021年はそれらは課税対象へなり、代わりに21.輸送機械の大半が無税へ変わっています。

出所:WTO Stat

 

以下は22分類ごとの輸入品目数に対して免税されている品目数の比率を表しています。

こちらについても無税率同様に、全体としての免税率は1%からあまり変化はありません。

品目ベースでは、13.石油類は3割のほど、21.輸送機械は2割ほどの品目で非課税となっている一方で、他の品目についてはほとんどの品目において課税対象となっています。

出所:WTO Stat

 

さいごに

今回は関税率や免税率などを通じて国際貿易への開放具合について見てきました。

なお、この期間における経済成長について知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

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