日本の関税率

今回はアフリカ諸国との比較国として日本の関税率について整理します。

関税率などのデータはWTO Statが公表している、最恵国待遇相手における関税率や免税率などを用いています。

 

なお、貿易について以下の記事を参照ください。

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国際比較ランキング

関税率

以下のグラフはアフリカ諸国における関税率のランキングを示しています。

(左図は、輸入金額をウェイトした加重平均の平均関税率、右図は、輸入品目ごとの関税率の単純平均で評価しています。)

 

日本や米国の平均関税率(金額ウェイト)は2020年では2%ほどとなっており、また2021年の平均関税率(単純平均)はそれぞれ4%と3%となっています。

その水準はアフリカ諸国と比べると著しく低い水準であり、日本と米国は国際貿易市場に対してオープン化していると見なせます。

出所:WTO Stat

 

無税率・免税率

以下のグラフはアフリカ諸国における無税率・免税率のランキングを示しています。

(左図は、輸入額全体に対する無税となる輸入額合計の比率、右図は、輸入品目数に対して免税されている品目数の比率。)

 

日本と米国では、無税率(金額ウェイト)はそれぞれ77%、57%と輸入額の大半以上は非課税品目であり、また免税率(品目換算)はそれぞれ53%、47%と輸入品目の半数ほどが非課税とされています。

出所:WTO Stat

2期間比較

輸入シェア

以下は日本の2006年と2021年における輸入品目の金額構成を表しています。

輸入がもっとも多いのは過去も直近も12.鉱物・金属ですが、2006年からは3ポイントほどシェアが縮小しています。

一方で、20.電気機械や14.化学品など日本が得意としている製造品の輸入のシェアは拡大しています。

出所:WTO Stat

関税率

以下は細品目ごとの関税率を単純平均した22分類ごとの平均関税率を表しています。

日本の平均関税率は2006年から2021年で6%から4%へ低下しています。また輸入金額を用いた加重平均関税率は5%から2%へ同様に低下しています。

各分類レベルでは、2.乳製品や5.穀物など食料品の関税率が非常に高くなっていますが、同期間においては関税率は低下傾向にあります。

 

なお、輸入シェアが高い12.鉱物・金属や20.電気機械などについてはほぼ関税はかかっていません。

出所:WTO Stat

無税率・免税率

以下は22分類ごとの輸入額に対する無税となる輸入額の比率を表しています。

全体で見れば、無税率は2006年から2021年で71%から77%へ上昇しています。

輸入金額ベースで見ると、21.輸送機械や19.非電化機械、20.電気機械など機械類はほぼ非課税となっています。

また同期間では、13.石油類や5.穀物では非課税率が上昇している一方で、8.飲料・たばこ、7.砂糖、1.動物生産品は関税による国内産業の保護が拡大しています。

出所:WTO Stat

 

以下は22分類ごとの輸入品目数に対して免税されている品目数の比率を表しています。

こちらについてもは全体としての免税率は53%で横ばいとなっています。

品目ベースでは無税率と同様に、機械類において非課税が多くなっています。

また、品目ベースでも13.石油類は非課税が増加している一方で、8.飲料・たばこや7.砂糖の非課税は低下しています。

出所:WTO Stat

 

さいごに

今回は関税率や免税率などを通じて国際貿易への開放具合について見てきました。

なお、この期間における経済成長について知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

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