今回はコンゴ共和国の旅行関連のデータについて簡単に整理します。
コンゴ共和国の基本情報
コンゴ共和国は中央アフリカの国で、コンゴ民主共和国、ガボン、赤道ギニア、カメルーン、中央アフリカ共和国の5か国と接しています。
コンゴ共和国の人口は2016年時点で約500万人で、アフリカでは比較的小さな国です。
一方、一人あたりGDPは2016年時点でアフリカ平均5,000ドルよりも高い6,300ドルです。
アフリカ諸国における外国人観光客数ランキング
以下は直近におけるアフリカ諸国における外国人観光客の受け入れ人数のランキングです。
出所:World Bank “World Development Indicators” 注:国名後のカッコ内はデータの利用年次を表す。
コンゴ共和国はアフリカでは37番目の外国人観光客数です。2019年では16万人超が訪れています。
なお、アフリカでもっとも外国人観光客が多いのは南アフリカで2019年は1,500万人です。なお、日本は同年では3,200万人の外国人観光が訪れています。
コンゴ共和国の外国人観光客数
以下はコンゴ共和国の2010年から2018年までの外国人観光客数と2012-2013年のコンゴ人の海外旅行客数を表します。
外国人観光客数は2010年では20万人ほどで、2013年のピーク時には35万人に達し、その後は減少に転じ2018年には15万人となっています。
出所:World Bank “World Development Indicators”
(参考)コンゴ共和国の旅行によるサービス貿易収支
外国人観光客の旅行による消費は通常サービスの輸出として捉えられます。また、逆に自国民の海外旅行での消費はサービスの輸入として扱われます。
以下は、そのサービス輸出のGDPにおけるシェアを表します。(サービス輸入についてはデータの制約により算定できていません。)
出所:World Bank “World Development Indicators”に基づく推計値
コンゴ共和国の旅行によるサービス輸出はGDPの1%以下と、観光需要はGDPにあまり貢献していないと言えそうです。
(参考)コンゴ共和国の旅行客あたり消費額
上記のサービス貿易は旅行者全体の消費額を表すため、それを旅行客数で除することで旅行客一人当たりの消費額を試算することができます。
以下は、コンゴ共和国を訪れる外国人観光客一人当たりの消費額(=旅行のサービス輸出額/外国人観光客数)の推移を表しています。
出所:World Bank “World Development Indicators”に基づく推計値
算定したデータは観光客一人あたりの消費額が150-250ドルのあたりで推移しています。
ただし、他のアフリカ諸国では数百ドルから千ドル超の国が多く、コンゴ共和国を訪れる外国人観光客が他のアフリカ諸国を訪れる外国人観光客と同じような属性であれば、旅行のサービス輸出額が過小となっている可能性も考えられます。
(データ元となっている国際収支統計(BoP: Balance of Payment)のデータの精度に問題があるのかもしれません。)
そのため、上記のグラフは参考程度に留めてください。
さいごに
コンゴ共和国の旅行についてまとめると以下のとおりです。
- コンゴ共和国を訪れる外国人観光客数は2018年では15万人超でアフリカ全体では37番目に多い
引き続き他の国についても調べていきます。