ベナンの観光統計(入国者数・宿泊施設・観光産業労働者数)

今回はベナンに関する観光に関するデータを整理します。

なお、この記事は世界観光機関(World Tourism Organization)が公開している観光統計データベース(UNWTO Tourism Statistics Database)を用いています。

 

ベナンの基本情報

ベナンはトーゴ、ブルキナファソ、ニジェール、ナイジェリを隣国に持つ西アフリカの国です。

 

ベナンの人口は2016年時点で約1,100万人とアフリカでは平均的な規模の国です。一方、人口密度は97人/km2とアフリカ平均の40人/km2の2倍以上です。

 

一人あたりGDPは2016年時点で2,200ドルとアフリカ平均の5,000ドルの4割程度です。

アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。

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また、アフリカ諸国間のGDP成長率の相関については、以下をご覧ください。

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入国者数(外国人観光客数)

以下はベナンにおける1995年以降の外国人入国者数の推移(左図)とその構成(右図)を示しています。

また、1段目のグラフは宿泊者か当日出国者を表し、2段目は入国の目的、3段目は入国手段、4段目は入国者の地域を表しています。

 

まず入国者数全体を見ると、1995年では60万人ほどの入国者がいましたが、その8割は詳細不明の入国者であり、2009年以降ではそれらが除かれたことで20万人ほどまで低下しています。

ベナンにおける外国人観光客数

出所:World Tourism Organization (2023), UNWTO Tourism Statistics Database, Madrid, data updated on 25/01/2023 

 

次に入国者の構成を確認します。

はじめに1段目の入国者数の宿泊者か当日出国者からの内訳をみると、2009年以降に限れば入国者のほぼ9割は宿泊客であり、当日に出国する日帰り観光客は全体の1割未満となっています。

 

次に2段目の入国目的を見ると、2009年以降で見れば、入国者の半数はプライベート目的での入国であり、残りの半数は観光目的となっています。

 

3段目の入国手段を見ると、2009年以降では空路が4割ほど、また陸路も4割ほどであり、水路は1割程度となっています。

 

4段目では入国者の出身地域を表しています。

これを見ると、2009年以降ではアフリカが5割ともっとも多く、それに次ぐのがヨーロッパで2割ほどを占めており、アメリカやアジアはともに数%程度にとどまります。

 

観光客の観光関連の消費額

ここでは外国人のベナンでの消費額(左図)と一人あたり消費額(右図)を表しています。

また、参考としてベナン人の海外での消費額合計(下段左図)と一人あたりの海外での消費額(下段右図)を並記しています。

 

外国人のベナンでの消費額合計は1995年では1億ドルほどでしたが、2019年には2.5億ドルほどまで上昇しています。

 

これらを一人あたり消費額で見ると、1995年では一人あたり消費額は100ドル程度でしたが、2011年には900ドルまで上昇したのち、その後は徐々に低下しています。

ベナンにおける観光関連消費額

注:一人あたり消費額については消費額を入国者もしくは出国者数で除して算定している。

出所:World Tourism Organization (2023), UNWTO Tourism Statistics Database, Madrid, data updated on 25/01/2023.  

一方、ベナン人の海外での消費額を見ると1995年では海外で0.5億ドルほど消費していましたが、2017年には1.5億ドルほどまで急増していますが、その後は新型コロナの影響により0.8億ドルほどまで低下しています。

(なお、ベナン人の一人あたり消費額についてはデータが確認できません。)

 

宿泊施設

以下はベナンにおける宿泊施設数(左図)と稼働率および宿泊者の滞在日数を(右図)を表しています。

 

宿泊施設数に関しては2006年では800施設ほどでしたが、2020年には1,300施設まで増加しています。またそれに付随する客室数とベッド数もそれぞれ1.0万室⇒1.8万室、2.3万台⇒4.3万台と拡大しています。

ベナンにおける宿泊施設

出所:World Tourism Organization (2023), UNWTO Tourism Statistics Database, Madrid, data updated on 25/01/2023 

また、2009年以降では客室稼働率は30%ほど、ベッド稼働率は10%ほどで安定しています。

 

一方、宿泊者の平均滞在日数は2010年以前は5日ほどと同様に安定しています。

 

さいごに

今回は世界観光機関のデータベースに基づき観光に関する指標見てきました。

 

本サイトでは他にも、観光に関する貿易収支や、アフリカ諸国内ので観光客数ランキングなどまとめた記事も公開していますので、よろしければご覧ください

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