今回はボツワナに関する観光に関するデータを整理します。
なお、この記事は世界観光機関（World Tourism Organization）が公開している観光統計データベース（UNWTO Tourism Statistics Database）を用いています。
ボツワナの基本情報
ボツワナはアフリカ南部に位置する内陸の国です。
ボツワナの人口は2016年時点で約200万人と人口の少ない国です。
人口密度は4人/km2とアフリカ平均の40人/km2の1/10でアフリカでは3番目に人口密度の低い国です。
一人あたりGDPは2016年時点で16,000ドルとアフリカ平均の5,000ドルの3倍以上です。
アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。
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また、アフリカ諸国間のGDP成長率の相関については、以下をご覧ください。
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入国者数（外国人観光客数）
以下はボツワナにおける1995年以降の外国人入国者数の推移（左図）とその構成（右図）を示しています。
また、1段目のグラフは宿泊者か当日出国者を表し、2段目は入国の目的、3段目は入国手段、4段目は入国者の地域を表しています。
まず入国者数全体を見ると、1995年では60万人ほどの入国者がおり2008年には200万人に達しますが、その後やや減少し2018年には180万人ほどとなっています。しかし、2020年には新型コロナの影響により40万人まで激減しています。
出所：World Tourism Organization (2023), UNWTO Tourism Statistics Database, Madrid, data updated on 25/01/2023
次に入国者の構成を確認します。
はじめに1段目の入国者数の宿泊者か当日出国者からの内訳をみると、多くの入国者は宿泊を予定しており、当日に出国する日帰り観光客は全体の1割程度となっています。また、その傾向は年々減少傾向となっています。
次に2段目の入国目的を見ると、入国者の約7割はプライベート目的での入国であり、その大半は観光目的と思われます。ビジネス目的は全体の1~2割ほどであり拡大傾向にあります。
3段目の入国手段を見ると、全体の9割は陸路であり空路は1割ほどにとどまります。
4段目では入国者の出身地域を表しています。
これを見ると、全体の7~8割はアフリカからであり、ヨーロッパは1割ほど、アメリカ、アジアはともに数%程度にとどまります。
観光客の観光関連の消費額
ここでは外国人のボツワナでの消費額（左図）と一人あたり消費額（右図）を表しています。
また、参考としてボツワナ人の海外での消費額合計（下段左図）と一人あたりの海外での消費額（下段右図）を並記しています。
外国人のボツワナでの消費額合計は1995年では2億ドルほどでしたが、2019年には7億ドルほどまで上昇しています。
しかし、2020年には新型コロナの影響により3億ドル程度まで急激に下落しています。
これらを一人あたり消費額で見ると、1995年では一人あたり消費額は300ドル程度であり、その水準は新型コロナの前の2019年まで横ばいで推移しています。
しかし、その後は新型コロナの影響により入国者が激減したことで、一人あたり消費額は700ドルへ急増しています。
注：一人あたり消費額については消費額を入国者もしくは出国者数で除して算定している。
出所：World Tourism Organization (2023), UNWTO Tourism Statistics Database, Madrid, data updated on 25/01/2023.
一方、ボツワナ人の海外での消費額を見ると1995年では海外で1.5億ドルほど消費していましたが、2019年には3億ドルほどまで急増していますが、その後は新型コロナの影響により1億ドルほどまで低下しています。
（なお、ボツワナ人の一人あたり消費額についてはデータが確認できません。）
宿泊施設
以下はボツワナにおける宿泊施設数（左図）と稼働率および宿泊者の滞在日数を（右図）を表しています。
宿泊施設数に関しては2009年から2018年まででおおよそ400施設から900施設まで倍加しています。
またそれに付随する客室数とベッド数もそれぞれ0.6万室⇒1.3万室、1.2万台⇒2.5万台と拡大しています。
出所：World Tourism Organization (2023), UNWTO Tourism Statistics Database, Madrid, data updated on 25/01/2023
また、客室稼働率やベッド稼働率は2005年ではそれぞれ50%と40%ほどありましたが、2018年にかけて低下傾向となりっています。
一方、宿泊者の平均滞在日数は2005年以降では10日程度で安定して推移しています。
さいごに
今回は世界観光機関のデータベースに基づき観光に関する指標見てきました。
本サイトでは他にも、観光に関する貿易収支や、アフリカ諸国内ので観光客数ランキングなどまとめた記事も公開していますので、よろしければご覧ください
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