今回はコンゴ共和国に関する観光に関するデータを整理します。
なお、この記事は世界観光機関（World Tourism Organization）が公開している観光統計データベース（UNWTO Tourism Statistics Database）を用いています。
コンゴ共和国の基本情報
コンゴ共和国は中央アフリカの国で、コンゴ民主共和国、ガボン、赤道ギニア、カメルーン、中央アフリカ共和国の5か国と接しています。
コンゴ共和国の人口は2016年時点で約500万人で、アフリカでは比較的小さな国です。
一方、一人あたりGDPは2016年時点でアフリカ平均5,000ドルよりも高い6,300ドルです。
アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。
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また、アフリカ諸国間のGDP成長率の相関については、以下をご覧ください。
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入国者数（外国人観光客数）
以下はコンゴ共和国における1995年以降の外国人入国者数の推移（左図）とその構成（右図）を示しています。
また、1段目のグラフは宿泊者か当日出国者を表し、2段目は入国の目的、3段目は入国手段、4段目は入国者の地域を表しています。
まず入国者数全体を見ると、1995年では4万人ほどの入国者が新型コロナ前の2013年には35万人ほどまで上昇したのち減少へ転じており、直近の2018年では15万人まで激減しています。
出所：World Tourism Organization (2023), UNWTO Tourism Statistics Database, Madrid, data updated on 25/01/2023
次に入国者の構成を確認します。
はじめに1段目の入国者数の宿泊者か当日出国者からの内訳をみると、ここではすべての入国者が宿泊者として識別されています。
次に2段目の入国目的を見ると、一部データのデータの欠損などが見られますが、2010年代では約7割がプライベート目的、3割がビジネス目的となっています。
3段目の入国手段を見ると、2010年代では約6割が空路、4割が水路とされています。
4段目では入国者の出身地域を表しています。
これを見ると、1990年代ではアフリカが4割ほどを占めていましたが、直近では6割ほどまで上昇しており、代わりにヨーロッパが5割ほどから4割ほどまで低下しています。
観光客の観光関連の消費額
ここでは外国人のコンゴ共和国での消費額（左図）と一人あたり消費額（右図）を表しています。
また、参考としてコンゴ共和国の方の海外での消費額合計（下段左図）と一人あたりの海外での消費額（下段右図）を並記しています。
外国人のコンゴ共和国での消費額合計は1995年では1,500万ドルほどであり、その水準は2009年には8,000万ドルに達していますがその後は低下し始め、新型コロナ時の2020年では500万ドルほどまで激減しています。
これらを一人あたり消費額で見ると、1995年では一人あたり消費額は400ドル程度であり、2003年では1,200ドルほどまで増加していますが、2016年では200ドルまで低下しています。
注：一人あたり消費額については消費額を入国者もしくは出国者数で除して算定している。
出所：World Tourism Organization (2023), UNWTO Tourism Statistics Database, Madrid, data updated on 25/01/2023.
一方、コンゴ共和国の方の海外での消費額を見ると1995年では海外で1億ドルほど消費していましたが、2015年には5.5億ドルほどまで増加していますが、新型コロナ禍の2020年では1億ドル以下となっています。
（なお、コンゴ共和国の方の一人あたり消費額については2012-2013年を除きデータが確認できません。）
宿泊施設
以下はコンゴ共和国における宿泊施設数（左図）と稼働率および宿泊者の滞在日数を（右図）を表しています。
宿泊施設数に関しては1995年では200施設ほどでしたが、2015年では1,600施設まで上昇したのち、直近では1,000施設まで低下しています。
また、客室数については、同期間では4,000室から1.9万室まで上昇したのち、直近では1万室まで低下しています。
また、ベッド数についても客室数と同様の推移を辿っています。
出所：World Tourism Organization (2023), UNWTO Tourism Statistics Database, Madrid, data updated on 25/01/2023
平均滞在日数については、1990年代では3.5日ほどでしたが、2010年代では2.5日ほどまで僅かに水準を下げています。
（なお、客室稼働率やベッド稼働室についてはデータが限定的となっています。）
観光産業労働者数
以下はコンゴ共和国における観光産業に従事する労働者数（左図）とその構成（右図）を表しています。
出所：World Tourism Organization (2023), UNWTO Tourism Statistics Database, Madrid, data updated on 25/01/2023
（確認できるデータは限定的ですが、）観光関連の労働者数の推移をみると2013年では2万人いた労働者数は、2018年には0.8万人ほどまで低下しています。
また、内訳をみると宿泊業が3-6割ほど、飲食業が4-7割ほどとこの2業種で全体の大半を占めています。
なお、観光産業に限らずコンゴ共和国全体における産業別労働者については以下の記事に参照しておりますので、よろしければご覧ください。
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さいごに
今回は世界観光機関のデータベースに基づき観光に関する指標見てきました。
本サイトでは他にも、観光に関する貿易収支や、アフリカ諸国内ので観光客数ランキングなどまとめた記事も公開していますので、よろしければご覧ください
今回はコンゴ共和国の旅行関連のデータについて簡単に整理します。 コンゴ共和国の基本情報 コンゴ共和国は中央アフリカの国で、コンゴ民主共和国、ガボン、赤道ギニア、カメルーン、中央アフリカ共和国の5か国と接しています。 […]