今回はコートジボワールに関する観光に関するデータを整理します。
なお、この記事は世界観光機関(World Tourism Organization)が公開している観光統計データベース(UNWTO Tourism Statistics Database)を用いています。
コートジボワールの基本情報
コートジボワールはリベリア、ギニア、ブルキナファソ、ガーナ、マリと多くの国を隣国にもつ西アフリカの国です。
コートジボワールの人口は2016年時点で約2,300万人とアフリカではやや人口の多い国です。
人口密度は72人/km2とアフリカ平均の40人/km2の1.8倍程度です。
一人あたりGDPは2016年時点で3,700ドルとアフリカ平均の5,000ドルの7割程度です。
アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。
ここではアフリカの経済指標についてざっくり整理します。 アフリカと一言でいっても、アフリカ連合に加盟している国だけでも55か国もあります。なお、外務省のHPを確認すると2021/2/5時点で54か国となっていますが[…]
また、アフリカ諸国間のGDP成長率の相関については、以下をご覧ください。
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入国者数(外国人観光客数)
以下はコートジボワールにおける1995年以降の外国人入国者数の推移(左図)とその構成(右図)を示しています。
また、1段目のグラフは宿泊者か当日出国者を表し、2段目は入国の目的、3段目は入国手段、4段目は入国者の地域を表しています。
まず入国者数全体を見ると、1995年では20万人ほどの入国者が2019年には200万人ほどまで上昇しますが、新型コロナ禍の2020年では60万人以下まで低下しています。
出所:World Tourism Organization (2023), UNWTO Tourism Statistics Database, Madrid, data updated on 25/01/2023
次に入国者の構成を確認します。
はじめに1段目の入国者数の宿泊者か当日出国者かの内訳については、不詳となっています。
次に2段目の入国目的を見ると、一部のデータの欠損などが見られますが、プライベート目的が6割、ビジネス目的が4割となっています。
3段目の入国手段を見ると、大半は空路と識別されています。
4段目では入国者の出身地域を表しています。
これを見ると、おおよそ7-8割がアフリカ、残りがヨーロッパやアジアとなっています。
観光客の観光関連の消費額
ここでは外国人のコートジボワールでの消費額(左図)と一人あたり消費額(右図)を表しています。
また、参考としてコートジボワールの方の海外での消費額合計(下段左図)と一人あたりの海外での消費額(下段右図)を並記しています。
外国人のコートジボワールでの消費額合計は1995年では1億ドルほどであり、その水準は2019年には5億ドルに達しています。
これらを一人あたり消費額で見ると、1995年では一人あたり消費額は500ドル程度でしたが、2020年では300ドルほどまで低下しています。
注:一人あたり消費額については消費額を入国者もしくは出国者数で除して算定している。
出所:World Tourism Organization (2023), UNWTO Tourism Statistics Database, Madrid, data updated on 25/01/2023.
一方、コートジボワールの方の海外での消費額を見ると1995年では海外で3億ドルほど消費していましたが、2019年には6億ドルほどまで増加しています。
(なお、コートジボワールの方の一人あたり消費額についてはデータが確認できません。)
宿泊施設
以下はコートジボワールにおける宿泊施設数(左図)と稼働率および宿泊者の滞在日数を(右図)を表しています。
宿泊施設数に関しては2009年から2021年まででおおよそ1,800施設から4,500施設まで増加しています。
またそれに付随する客室数とベッド数も同期間で見ればそれぞれ2万室⇒6万室、4万台⇒12万台と拡大しています。
出所:World Tourism Organization (2023), UNWTO Tourism Statistics Database, Madrid, data updated on 25/01/2023
また、客室稼働率は2007年では50%ほどで横ばいで推移していましたが、2020年には40%以下まで低下しています。
(なお、ベッド稼働率のデータについてはデータが欠損しております。)
一方、宿泊者の平均滞在日数は2007年では3日ほどでしたが、直近では2日ほどまで低下しています。
観光産業労働者数
以下はコートジボワールにおける観光産業に従事する労働者数(左図)とその構成(右図)を表しています。
出所:World Tourism Organization (2023), UNWTO Tourism Statistics Database, Madrid, data updated on 25/01/2023
(確認できるデータは限定的ですが、)観光関連の労働者数は2017年では12万人ほどであり、その内訳をみると飲食が6割ほど、宿泊業が4割ほどとこの2業種でほぼすべてを占めています。
なお、観光産業に限らずコートジボワール全体における産業別労働者については以下の記事に参照しておりますので、よろしければご覧ください。
今回はコートジボワールの産業構造を確認します。 コートジボワールの基本情報 コートジボワールはリベリア、ギニア、ブルキナファソ、ガーナ、マリと多くの国を隣国にもつ西アフリカの国です。 […]
さいごに
今回は世界観光機関のデータベースに基づき観光に関する指標見てきました。
本サイトでは他にも、観光に関する貿易収支や、アフリカ諸国内ので観光客数ランキングなどまとめた記事も公開していますので、よろしければご覧ください
今回はコートジボワールの旅行関連のデータについて簡単に整理します。 コートジボワールの基本情報 コートジボワールはリベリア、ギニア、ブルキナファソ、ガーナ、マリと多くの国を隣国にもつ西アフリカの国です。 […]