今回はジブチの旅行関連のデータについて簡単に整理します。
ジブチの基本情報
ジブチはエリトリア、エチオピア、ソマリアを隣国に持つアフリカの北東部に位置する国です。
ジブチの人口は2016年時点で約90万人の小国です。人口密度はアフリカ平均の40人/km2とほぼ同じ39人/km2です。
一人あたりGDPは2016年時点で3,700ドルとアフリカ平均の5,000ドルの7割程度です。
アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。
ここではアフリカの経済指標についてざっくり整理します。 アフリカと一言でいっても、アフリカ連合に加盟している国だけでも55か国もあります。なお、外務省のHPを確認すると2021/2/5時点で54か国となっていますが[…]
また、アフリカ諸国間のGDP成長率の相関については、以下をご覧ください。
今回は2000年以降のアフリカ諸国におけるGDP成長率の相関係数を確認してみます。 まずは、アフリカ諸国のGDPの規模について見てみます。 GDPランキング 以下は2016年のアフリカ諸国におけるGDPランキン[…]
アフリカ諸国における外国人観光客数ランキング
以下は直近におけるアフリカ諸国における外国人観光客の受け入れ人数のランキングです。
出所：World Bank “World Development Indicators” 注：国名後のカッコ内はデータの利用年次を表す。
ジブチはアフリカでは44番目に多い外国人観光客数の国です。2013年では6.3万人超が訪れています。
なお、アフリカでもっとも外国人観光客が多いのは南アフリカで2019年は1,500万人です。なお、日本は同年では3,200万人の外国人観光が訪れています。
ジブチを訪れる外国人観光客数
以下は1995年から2015年におけるジブチを訪れる外国人観光客数を表します。
1995年ではわずか2万人でしたが、2015年には6.3万人と３倍以上増加しています。
出所：World Bank “World Development Indicators”
ジブチの旅行によるサービス貿易収支
外国人観光客の旅行による消費は通常サービスの輸出として捉えられます。また、逆に自国民の海外旅行での消費はサービスの輸入として扱われます。
以下は、そのサービス輸出とサービス輸入のGDPにおけるシェアを表します。
なお、2013年以降については旅行によるサービス輸入のデータが欠損しています。
出所：World Bank “World Development Indicators”に基づく推計値
ジブチでは1995年以降2002年を除き常時旅行によるサービス貿易は赤字収支となっていますが、年々旅行によるサービス輸入のGDPシェアは減少傾向にあり、一方輸出は微増傾向にあります。
ジブチの旅行者あたり消費額
上記のサービス貿易は旅行者全体の消費額を表すため、それを旅行客数で除することで旅行客一人当たりの消費額を試算することができます。
以下は、ジブチを訪れる外国人観光客一人当たりの消費額（=旅行によるサービス輸出/外国人観光客数）の推移を表しています。
出所：World Bank “World Development Indicators”に基づく推計値
データの確認できる年次は限られますが、ジブチを訪れる外国人観光客の一人当たり消費額はおおよそ150-350ドル程度となっています。
さいごに
ジブチの観光についてまとめると以下のとおりです。
- ジブチを訪れる外国人観光客数は2015年では6.3万人
- 旅行によるサービス貿易収支は2002年を除き常時赤字収支
- 外国人観光客一人当たりの消費額はおよそ150-350ドル
引き続き他の国についても調べていきます。