今回はタンザニアの旅行関連のデータについて簡単に整理します。
タンザニアの基本情報
タンザニアはケニア、ウガンダ、ルワンダ、ブルンジ、コンゴ民主共和国、ザンビア、マラウイ、モザンビークを隣国に持つ東アフリカの国です。
タンザニアの人口は2016年時点で約5,500万人とアフリカでは5番目に人口の多い国です。また人口密度は58人/km2とアフリカ平均の40人/km2の1.5倍ほどの密度です。
一人あたりGDPは2016年時点で2,700ドルとアフリカ平均の5,000ドルの半分程度となっています。
アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。
ここではアフリカの経済指標についてざっくり整理します。 アフリカと一言でいっても、アフリカ連合に加盟している国だけでも55か国もあります。なお、外務省のHPを確認すると2021/2/5時点で54か国となっていますが[…]
アフリカ諸国における外国人観光客数ランキング
以下は直近におけるアフリカ諸国における外国人観光客の受け入れ人数のランキングです。
出所:World Bank “World Development Indicators” 注:国名後のカッコ内はデータの利用年次を表す。
タンザニアはアフリカでは14番目に外国人観光客数が多く、2019年は160万人が訪れています。
なお、アフリカでもっとも外国人観光客が多いのは南アフリカで2019年は1,500万人です。なお、日本は同年では3,200万人の外国人観光が訪れています。
タンザニアの外国人観光客数
以下はタンザニアにおける1995年から2019年までの外国人観光客数を表します。
外国人観光客数は1995年は30万人ほどでしたが2019年には160万人と25年ほどで5倍以上に増加しています。
なお、タンザニア人の海外への旅行客数について最後に確認できるデータは1996年の20万人ほどです。
出所:World Bank “World Development Indicators”
タンザニアの旅行によるサービス貿易収支
外国人観光客の旅行による消費は通常サービスの輸出として捉えられます。また、逆に自国民の海外旅行での消費はサービスの輸入として扱われます。
以下は、そのサービス輸出とサービス輸入のGDPにおけるシェアを表します。
出所:World Bank “World Development Indicators”に基づく推計値
タンザニアは1997年では旅行によるサービス貿易は赤字収支となっており、GDP比-0.8%となっています。
1999年以降には黒字転化し、2019年ではGDP比で3.1%の黒字収支となっています。
タンザニアの旅行者あたり消費額
上記のサービス貿易は旅行者全体の消費額を表すため、それを旅行客数で除することで旅行客一人当たりの消費額を試算することができます。
以下は、タンザニアを訪れる外国人観光客一人当たりの消費額(=サービス輸出/外国人観光客数)の推移を表しています。
出所:World Bank “World Development Indicators”に基づく推計値
外国人観光客一人あたりの消費額はおよそ1,400-1,800ドル水準で安定して推移しています。
さいごに
タンザニアの旅行についてまとめると以下のとおりです。
- タンザニアを訪れる外国人観光客数は2019年では160万人でアフリカ全体では14番目
- 旅行によるサービス貿易は2019年ではGDP比で3.1%の黒字収支
- 外国人観光客一人当たりの消費額は1,400-1,800ドル
引き続き他の国についても調べていきます。