今回はチュニジアの旅行関連のデータについて簡単に整理します。
チュニジアの基本情報
チュニジアはアルジェリアとリビアの間に位置する北アフリカの国です。
チュニジアの人口は2016年時点で約1,100万人とアフリカでは平均的な規模の国です。一方、人口密度は70人/km2とアフリカ平均の40人/km2の2倍近いです。
一人あたりGDPは2016年時点で11,500ドルとアフリカ平均の5,000ドルの2倍以上とアフリカでは比較的裕福な国です。
アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。
ここではアフリカの経済指標についてざっくり整理します。 アフリカと一言でいっても、アフリカ連合に加盟している国だけでも55か国もあります。なお、外務省のHPを確認すると2021/2/5時点で54か国となっていますが[…]
アフリカ諸国における外国人観光客数ランキング
以下は直近におけるアフリカ諸国における外国人観光客の受け入れ人数のランキングです。
出所:World Bank “World Development Indicators” 注:国名後のカッコ内はデータの利用年次を表す。
チュニジアはアフリカでは4番目に外国人観光客数が多く、2018年は940万人が訪れています。
なお、アフリカでもっとも外国人観光客が多いのは南アフリカで2019年は1,500万人です。なお、日本は同年では3,200万人の外国人観光が訪れています。
チュニジアの外国人観光客数
以下はチュニジアにおける1995年から2019年までの外国人観光客数を表します。
外国人観光客数は1995年は400万人超ほどでしたが、2019年には940万人と倍以上に拡大しています。
一方、チュニジア人の外国旅行客数は同期間では200万人から300万人ほどの増加にとどまっています。
出所:World Bank “World Development Indicators”
チュニジアの旅行によるサービス貿易収支
外国人観光客の旅行による消費は通常サービスの輸出として捉えられます。また、逆に自国民の海外旅行での消費はサービスの輸入として扱われます。
以下は、そのサービス輸出とサービス輸入のGDPにおけるシェアを表します。
出所:World Bank “World Development Indicators”に基づく推計値
チュニジアは一貫して旅行によるサービス貿易は黒字となっています。
ただし、GDPに占める旅行のサービス貿易黒字は8%から4%ほどに減少しています。
カメルーンの旅行者あたり消費額
上記のサービス貿易は旅行者全体の消費額を表すため、それを旅行客数で除することで旅行客一人当たりの消費額を試算することができます。
以下は、チュニジアを訪れる外国人観光客一人当たりの消費額(=サービス輸出/外国人観光客数)とチュニジア人の海外旅行客一人当たりの消費額(=サービス輸入/海外旅行客数)の推移を表しています。
出所:World Bank “World Development Indicators”に基づく推計値
外国人観光客一人あたりの消費額はピーク時の2008年には550ドルほどでしたが、2019年には300ドル以下まで減少しています。
一方、チュニジア人の海外旅行客一人あたり消費額は1995年の200ドル弱から、2016年にが450ドルほどまで上昇し、2019年には300ドルとなっています。
さいごに
チュニジアの旅行についてまとめると以下のとおりです。
- チュニジアを訪れる外国人観光客数は2019年では940万人でアフリカ全体では4番目
- 旅行によるサービス貿易は一貫して貿易黒字
- 外国人観光客一人当たりの消費額は300-550ドル、一方チュニジア人の海外旅行客一人当たり消費額は200-450ドル
引き続き他の国についても調べていきます。