今回はナイジェリアの労働統計についてフォーカスしたいと思います。
この記事では、産業別や職業別の平均賃金、また産業別や職業別の平均労働時間についてまとめています。
ナイジェリアの基本情報
ナイジェリアはカメルーン、チャド、ニジェール、ベナンを隣国にもつ西アフリカの国です。
ナイジェリアの人口は2016年時点で約1.9億人とアフリカではもっとも人口が多い国です。
また人口密度は202人/km2とアフリカ平均の40人/km2の5倍以上であり、アフリカでは7番目に人口密度の高い国です。
一人あたりGDPは2016年時点で5,800ドルとアフリカ平均の5,000ドルとほぼ同程度となっています。
アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。
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また、アフリカ諸国間のGDP成長率の相関については、以下をご覧ください。
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雇用者の平均賃金
アフリカ諸国の賃金
以下のグラフはアフリカ諸国における雇用者の月額平均賃金のランキングを表します。
アフリカでもっとも賃金の高いセーシェル(1,050ドル)ですら日本の1/3程度、米国に対しては1/4.5程度の水準となっています。
一方、ナイジェリアの月額平均賃金148ドルは36か国中25位と低い水準であり、セーシェルに比べれば2割以下に留まっています。
出所:ILOSTAT. Last update on 09/10/2022
賃金の時系列推移
以下のグラフは2010年以降のナイジェリアにおける平均賃金と、男女間の賃金格差率の推移を表します。
なお、為替レートでの換算では変動が大きいため、この節では2017年の購買力平価(PPP)を用いています。
出所:ILOSTAT. Last update on 09/10/2022
PPP(購買力平価)について詳しく知りたい人はこちらを参照してください。
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データの確認できる年次は2019年に限られますが、その時の女性の賃金は男性(男性の賃金=1.0)の0.6程度となっています。
産業別・職業別賃金
以下は2019年における為替レート換算した産業間(左図)・職業間(右図)の月額平均賃金を表しています。
産業別にみると、K. 金融保険業が313ドルともっとも高い賃金である一方で、A. 農林水産業は94ドルでもっとも低い賃金となっています。
女性の賃金に限定すればもっとも賃金の高い産業はK. 金融保険業である一方で、もっとも賃金の低い産業はL. 不動産業となっています。
備考:グラフ内の数字は全体(Total)の賃金を表しています。
出所:ILOSTAT. Last update on 09/10/2022
職業別では、0. 軍人が206ドルでもっとも高い賃金となっている一方で、5. サービス・販売従事が82ドルともっとも低くなっています。
なお女性の賃金に関してもは、2. 専門職がもっとも高い一方で、9. 単純作業の従事者がもっとも低い賃金となっています。
さいごに
今回は労働統計における雇用者の賃金や労働時間について見てきました。
なお、就業者構成や産業別労働生産性などについては、以下の記事をご参照ください。
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