今回はウガンダの労働統計についてフォーカスしたいと思います。
この記事では、産業別や職業別の平均賃金、また産業別や職業別の平均労働時間についてまとめています。
ウガンダの基本情報
ウガンダはルワンダ、コンゴ民主共和国、ケニア、タンザニア、南スーダンの国境の境目に位置する東アフリカの国です。
ウガンダの人口は2016年時点で約4,000万人で、アフリカ54カ国中では10番目に人口が多い国です。
また人口密度も高くアフリカで9番目に人口が密集する国です。
一人あたりGDPは2016年時点で2,100ドルとアフリカ平均の5,000ドルの4割程度です。
アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。
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また、アフリカ諸国間のGDP成長率の相関については、以下をご覧ください。
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雇用者の平均賃金
アフリカ諸国の賃金
以下のグラフはアフリカ諸国における雇用者の月額平均賃金のランキングを表します。
アフリカでもっとも賃金の高いセーシェル(1,050ドル)ですら日本の1/3程度、米国に対しては1/4.5程度の水準となっています。
一方、ウガンダの月額平均賃金101ドルは36か国中30位と低い水準であり、セーシェルに比べれば1割以下に留まっています。
出所:ILOSTAT. Last update on 09/10/2022
賃金の時系列推移
以下のグラフは2010年以降のウガンダにおける平均賃金と、男女間の賃金格差率の推移を表します。
なお、為替レートでの換算では変動が大きいため、この節では2017年の購買力平価(PPP)を用いています。
出所:ILOSTAT. Last update on 09/10/2022
PPP(購買力平価)について詳しく知りたい人はこちらを参照してください。
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ウガンダの月額の平均賃金(PPP換算)は2012年では260ドル程度でしたが、2017年には300ドル程度まで上昇しています。
また、女性の賃金は同期間では男性(男性の賃金=1.0)の0.6から0.7程度まで縮小しています。
産業別・職業別賃金
以下は2017年における為替レート換算した産業間(左図)・職業間(右図)の月額平均賃金を表しています。
産業別にみると、J. 情報通信業が485ドルともっとも高い賃金である一方で、A. 農林水産業は33ドルでもっとも低い賃金となっています。
女性の賃金に限定すれば、もっとも賃金の高い産業はH. 運輸業である一方で、もっとも賃金の低い産業はA. 農林水産業となっています。
備考:グラフ内の数字は全体(Total)の賃金を表しています。
出所:ILOSTAT. Last update on 09/10/2022
職業別では、1. 管理職が204ドルでもっとも高い賃金となっている一方で、(データが確認できる限り)6. 農林漁業従事者と9. 単純作業の従事者は28ドルともっとも低くなっています。
なお女性の賃金に関しては、0. 軍人がもっとも賃金が高い一方で、6. 農林漁業従事者の賃金がもっとも低くなっています。
雇用者の平均労働時間
アフリカ諸国の雇用者の平均労働時間
以下のグラフはアフリカ諸国における雇用者の週間平均労働時間のランキングを表します。
ウガンダの労働時間は46時間ほどとアフリカでは31か国中11位と比較的長時間であり、日本や米国に比べると9時間ほど長くなっています。
出所:ILOSTAT. Last update on 09/10/2022
労働時間の時系列推移
以下のグラフは2010年以降のウガンダにおける週平均労働時間の推移を表します。
出所:ILOSTAT. Last update on 09/10/2022
ウガンダの労働時間は2012年では週47時間程度でしたが、2017年では46時間とほぼ変わっていません。
しかし、女性の労働時間は2012年では男性とほぼ同水準でしたが、2017年では3時間ほど短くなっています。
産業別・職業別労働時間
以下は2017年における産業間(左図)・職業間(右図)の週平均労働時間を表しています。
産業別にみると、L. 不動産業が30時間ともっとも労働時間が短い一方で、H. 運輸業が63時間でもっとも長い労働時間となっています。
また、女性に関しては(データが確認できる限り)A. 農林水産業がもっとも短時間であるのに対し、G. 卸売小売業がもっとも長時間となっています。
備考:グラフ内の数字は全体(Total)の労働時間を表しています。
出所:ILOSTAT. Last update on 09/10/2022
職業別では、9. 単純作業の従事者が38時間でもっとも短い労働時間であるのに対し、0. 軍人が68時間でもっとも長い労働時間となっています。
一方、女性の労働時間は(データが確認できる限り)6. 農林漁業従事者がもっとも労働時間が短い一方で、0. 軍人がもっとも長くなっています。
さいごに
今回は労働統計における雇用者の賃金や労働時間について見てきました。
なお、就業者構成や産業別労働生産性などについては、以下の記事をご参照ください。
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