今回はジンバブエの貿易について整理します。
ジンバブエの基本情報
ジンバブエはナミビア、ボツワナ、南アフリカ、モザンビーク、ザンビアを隣国に持つ南アフリカの内陸国です。
ジンバブエの人口は2016年時点で約1,600万人で、アフリカでは中位の国です。また人口密度もアフリカ平均の40人/km2に対してほぼ同じ41人/km2です。
一人あたりGDPは2016年時点で1,800ドルとアフリカ平均の5,000ドルの4割程度です。
アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。
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また、アフリカ諸国間のGDP成長率の相関については、以下をご覧ください。
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貿易収支の推移
早速ですが、以下は1970年以降におけるジンバブエのGDPに占める輸出、輸入および貿易収支のシェアになります。
出所:UN “The National Accounts Main Aggregates Database”
ジンバブエは2000年以前はおおよそ貿易均衡していましたが、2000年以降になると貿易赤字が拡大し2020年ではGDP比で-11%の貿易収支となっています。
輸出の構成
以下は2000年から2020年までの輸出品構成です。
主な輸出品は1.農林水産品・食料品、2.鉱物、7.金属製品、10.宝石・貴金属・美術品であり、これら4つでほぼ100%近くを占めています。
出所:UN comtrade. 注:HSコードの最も粗い21分類を10分類へ集計している。
以下は上記の10分類を100分類弱に細分化した分類の上位5品目を取り上げています。
最大の輸出品は71.宝石・貴金属(具体的にはゴールド)であり、2020年には30%を占めています。
また、75.ニッケルや24.タバコも主な輸出品となっています。
出所:UN comtrade. 注:分類名称の数字はHSコード2桁を表す。
輸入の構成
一方、輸入の構成については以下のようになっています。
輸入の構成は、1.農林水産品・食料品、2.鉱物、3.化学製品、8.機械が大部分を占めています。
出所:UN comtrade. 注:HSコードの最も粗い21分類を10分類へ集計している。
輸入品の具体的な商品を見ると、2020年で最大の輸入品は27.石油天然ガスであり輸入全体の16%を占めます。
また84.一般機械や87.自動車などの機械類も多くのシェアを占めています。
出所:UN comtrade. 注:分類名称の数字はHSコード2桁を表す。
貿易相手国の構成
次に貿易相手国を確認します。以下は2020年の貿易相手シェアを表します。
最大の輸出相手国は南アフリカで輸出全体の39%に相当します。その後はUAE、モザンビークと続きます。
なお上位10カ国の輸出は全体の99%占めています。
出所:UN comtrade.
最大の輸入相手国は南アフリカで輸入全体の49%に相当します。その後はシンガポール、中国と続きます。
なお上位10カ国の輸出は全体の85%占めています。
さいごに
ジンバブエの貿易の特徴は以下のとおりです。
- 2000年以降になると貿易赤字が拡大し2020年ではGDP比で-11%の貿易収支
- 主な輸出品はゴールド、ニッケル、たばこ
- 最大の輸出相手国および輸入相手国はともに南アフリカ
以上となります。引き続き他の国についても調べています。