今回はケニアの旅行関連のデータについて簡単に整理します。
ケニアの基本情報
ケニアはタンザニア、ウガンダ、南スーダン、エチオピア、ソマリアと多くの国を隣国にもつ東アフリカの国です。
ケニアの人口は2016年時点で約4,700万人とアフリカでは7番目に人口が多い国です。
人口密度は81人/km2とアフリカ平均の40人/km2の2倍程度です。
一人あたりGDPは2016年時点で3,200ドルとアフリカ平均の5,000ドルの6割程度です。
アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。
ここではアフリカの経済指標についてざっくり整理します。 アフリカと一言でいっても、アフリカ連合に加盟している国だけでも55か国もあります。なお、外務省のHPを確認すると2021/2/5時点で54か国となっていますが[…]
アフリカ諸国における外国人観光客数ランキング
以下は直近におけるアフリカ諸国における外国人観光客の受け入れ人数のランキングです。
出所:World Bank “World Development Indicators” 注:国名後のカッコ内はデータの利用年次を表す。
ケニアはアフリカでは9番目に外国人観光客数が多く、2019年は200万人が訪れています。
なお、アフリカでもっとも外国人観光客が多いのは南アフリカで2019年は1,500万人です。なお、日本は同年では3,200万人の外国人観光が訪れています。
ケニアの外国人観光客数
以下はケニアの1995年から2019年までの外国人観光客数を表します。
外国人観光客数は1995年は100万人ほどでしたが、変動はあるものの上昇傾向にあり、2019年は2倍の200万人に達しています。
出所:World Bank “World Development Indicators”
ケニアの旅行によるサービス貿易収支
外国人観光客の旅行による消費は通常サービスの輸出として捉えられます。また、逆に自国民の海外旅行での消費はサービスの輸入として扱われます。
以下は、そのサービス輸出のGDPにおけるシェアを表します。(サービス輸入についてはデータの制約により算定できていません。)
出所:World Bank “World Development Indicators”に基づく推計値
ケニアの旅行によるサービス輸出は1999年にはGDPの8%超を占めていましたが、2000年に3%へ減少したのち、近年では2%前後で推移しています。
ケニアの旅行者あたり消費額
上記のサービス貿易は旅行者全体の消費額を表すため、それを旅行客数で除することで旅行客一人当たりの消費額を試算することができます。
以下は、ケニアを訪れる外国人観光客一人当たりの消費額(外国人観光客あたりの消費額)の推移を表しています。
出所:World Bank “World Development Indicators”に基づく推計値
データの推移の変動は大きく、ピーク時は1998年と2015年の1,400ドル程度に対し、2000年はもっとも低く500ドル程度でした。
さいごに
ケニアの旅行についてまとめると以下のとおりです。
- ケニアを訪れる外国人観光客数は2019年では200万人でアフリカ全体では9番目に多い
- 旅行によるサービス輸出はGDPの近年では2%程度
- 外国人観光客一人当たりの消費額はおよそ500-1400ドルの間で推移
引き続き他の国についても調べていきます。