今回はギニアビサウの水道と電気に関する経済データを整理します。
なお、この記事は世界銀行(World Bank)が公開しているデータベース(WDI: World Development Indicators)を用いています。
ギニアビサウの基本情報
ギニアビサウはギニア、セネガルを隣国にもつ大西洋に接する西アフリカの国です。
ギニアビサウの人口は2016年時点で190万人とアフリカでは人口の少ない国です。
一方、人口密度は52人/km2とアフリカ平均40人/km2より3割ほど人口密度の高い国です。
一人あたりGDPは2016年時点で1,500ドルとアフリカ平均の5,000ドルの3割程度であり、アフリカでは10番目に低い国です。
アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。
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また、アフリカ諸国間のGDP成長率の相関については、以下をご覧ください。
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水道事情
ここでは、アフリカ諸国の取水量のデータを扱います。
以下は、一人あたり年間取水量のランキング(左図)と、その取水用途の構成(右図)を表しています。
なお、ここでは参考として日本、米国、中国も併記しており、例えば日本では一人あたり年間取水量は621立法メートル、その内訳は7割ほどは農業用途、1割ほどは工業用、2割ほどが生活用他となっています。
ギニアビサウにおいては、一人あたり年間取水量は87立法メートルでアフリカ諸国では22番目に多く、その内訳は8割ほどは農業用途、2割ほどが生活用他となっています。
出所:World Bank, World Development Indicators, February 2024.
以下は、ギニアビサウの取水量とその構成の推移とを表しています。
1995年では国全体の取水量は2億立法メートルほどであり、直近でもその水準は変わっていません。
一方で、一人当たり取水量で見れば、同期間では150立法メートルほどでしたが、直近では80立法メートルほどまで低下しています。
出所:World Bank, World Development Indicators, February 2024.
取水の用途については、1995年以降ではおよそ農業用途が9割、生活用等が2割ほどとなっています。
電気事情
ここでは、アフリカ諸国の電力事情についてデータで整理します。
以下は、電力アクセス率のランキング(左図)を表しており、中図では都市部での電力アクセス率、右図では非都市部での電力アクセス率を示しています。
同様に、ここでも参考として日本、米国、中国も併記していますが、いずれの国も今では電力アクセス率は100%となっています。
ギニアビサウ一国の電力アクセス率は36%でアフリカ諸国では42位となっており、都市部については61%、非都市部では16%となっています。
出所:World Bank, World Development Indicators, February 2024.
以下はギニアビサウの電力アクセス率と一人当たり電力消費量の推移を表しています。
2000年代前半での電力アクセス率は一国全体では5%ほど、都市部では25%、非都市部ではほぼ0%でしたが、その後は上昇し、直近では都市部は60%ほど、非都市部は15%となっています。
出所:World Bank, World Development Indicators, February 2024.
さいごに
今回はギニアビサウにおける水道・電気の消費量について見てきました。
一方で、水道光熱費をはじめとした物価については以下の記事で取り上げていますので、よろしければご覧ください。
今回はギニアビサウの為替レートと物価水準(PLI: Price level Index)について整理します。 なお、物価水準の国際比較については、以下の記事なども参照ください。 [sitecard subtitle=関連記事 u[…]
