今回は2000年以降のアフリカ諸国におけるGDP成長率の相関係数を確認してみます。
まずは、アフリカ諸国のGDPの規模について見てみます。
GDPランキング
以下は2016年のアフリカ諸国におけるGDPランキング(PPP換算)です。アフリカ全体のGDPはおよそ6超ドル(PPP換算)であり、上位5か国でアフリカ全体の6割超を占めています。
(参照)アフリカ開発銀行・OECD開発センター African Economic Outlook 2017
なお、アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。
ここではアフリカの経済指標についてざっくり整理します。 アフリカと一言でいっても、アフリカ連合に加盟している国だけでも55か国もあります。なお、外務省のHPを確認すると2021/2/5時点で54か国となっていますが[…]
2000年以降のGDP成長率の相関係数
北部アフリカ
以下は北部アフリカ諸国と日米および結びつきの強いヨーロッパ諸国、中国、インドの2000年以降のGDP成長率の相関係数を示しています。
相関係数とは2種類のデータの関係性の強さを −1 から +1 の間の値で表した数のことであり、+1に近ければ類似した相間(正の相間)を示し、-1に近ければその逆の相間(負の相間)を示します。また、0に近ければ関係を持たない(無相間)であることを示します。
ここでは、リビアを除く北部アフリカ諸国の国間では正の相間が確認できます。ただし、北部アフリカ諸国間よりも、中国やインドとの方が相間が強いと言えます。
ただし、ここではあくまでも相間の強弱だけを示し、因果関係があることを必ずしも示しているわけではありません。
出所:UN “The National Accounts Main Aggregates Database”
西部アフリカ
以下は西部アフリカ諸国と日米および結びつきの強いヨーロッパ諸国、中国、インドの2000年以降のGDP成長率の相関係数を示しています。
なお、日米、ヨーロッパ諸国、中国、インド間の相間係数については、北部アフリカの相間係数と重複するため以下では除いています。
出所:UN “The National Accounts Main Aggregates Database”
中部アフリカ
以下は中部アフリカ諸国と日米および結びつきの強いヨーロッパ諸国、中国、インドの2000年以降のGDP成長率の相関係数を示しています。
なお、日米、ヨーロッパ諸国、中国、インド間の相間係数については、北部アフリカの相間係数と重複するため以下では除いています。
出所:UN “The National Accounts Main Aggregates Database”
東部アフリカ
以下は東部アフリカ諸国と日米および結びつきの強いヨーロッパ諸国、中国、インドの2000年以降のGDP成長率の相関係数を示しています。
なお、日米、ヨーロッパ諸国、中国、インド間の相間係数については、北部アフリカの相間係数と重複するため以下では除いています。
出所:UN “The National Accounts Main Aggregates Database”
南部アフリカ
以下は南部アフリカ諸国と日米および結びつきの強いヨーロッパ諸国、中国、インドの2000年以降のGDP成長率の相関係数を示しています。
なお、日米、ヨーロッパ諸国、中国、インド間の相間係数については、北部アフリカの相間係数と重複するため以下では除いています。
出所:UN “The National Accounts Main Aggregates Database”
最後に
ここでの相関係数はあくまでも2000年以降におけるアフリカ諸国とその他の先進国などとのGDP成長率の類似性や反類似性の強弱を示すものであり、因果関係を示すものではありませんので、ご注意ください。