コンゴ民主共和国におけるCO2排出とエネルギー消費について

CO2

今回はコンゴ民主共和国のCO2・エネルギーのデータについて簡単に整理します。

 

コンゴ民主共和国の基本情報

コンゴ民主共和国はアフリカ中部に位置する内陸の国です。

コンゴ民主共和国の人口は2016年時点で8,000万人とアフリカでは4番目に人口の多い国です。

一方、人口密度は34人/km2とアフリカ平均40人/km2の8割程度の水準です

 

一人あたりGDPは2016年時点で800ドルとアフリカ平均の5,000ドルの2割程度であり、アフリカで3番目に低位の国です。

アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。

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また、アフリカ諸国間のGDP成長率の相関については、以下をご覧ください。

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CO2排出量とエネルギー消費の国際比較

CO2排出量の国際比較

以下は2016年における全世界に占めるアフリカ諸国のCO2排出量のシェアを表しています。

コンゴ民主共和国はアフリカでは35番目に多くCo2を排出しており、世界全体の0.006%程を占めています。

なお、日本は3.4%程のCO2を排出しており、それはアフリカ全体(4.1%)の8割ほどに相当します。

出所:World Development Indicators

 

再生可能エネルギーの国際比較

以下は2015年におけ最終エネルギー消費に占める再生可能エネルギー比率のランキングを示します。

アフリカで35番目に多くCO2を排出していたコンゴ民主共和国の再生可能エネルギー比率は96%とアフリカでは1番に高いシェアとなっています。

なお日本は6%ほど、全世界平均は18%ほどとなっています。

(アフリカ諸国の再生可能エネルギー比率が高いのは導入しやすい水力発電やバイオ燃料とその廃棄物(Biofuel and Waste)に依存する場合が多いことと、そもそもエネルギー消費量が少なく水力発電による発電やバイオ燃料とその廃棄物で十分エネルギー供給が間に合っているためだと考えられます。)

出所:World Development Indicators

 

電力アクセス率の国際比較

以下はアフリカ諸国の2016年における電力アクセス率(Access to electricity)を表します。

コンゴ民主共和国の電力アクセス率は19%です。

(なお、アフリカの54か国のうち電力アクセス率が100%の国は7か国に留まっています。)

出所:World Development Indicators

 

GDPあたりCO2排出量の国際比較

以下はアフリカ諸国の2016年におけるGDPあたりCO2排出量を表します。

GDPあたりCO2排出量は数字が大きくなるにつれて一単位あたりの生産を行うのに多くのCO2を必要とすることをを示します。

例えば、全世界のGDPあたりCO2排出量は0.29kg/US$であるのに対し、日本は0.22kg/US$と日本は世界平均に比べ生産時に排出CO2が2割ほど少ないこと示します。

 

コンゴ民主共和国のGDPあたりCO2排出量は0.02kg/US$であり、アフリカではGDPあたりCO2排出量の少ない国と言えます。

(なお、アフリカ諸国のGDPあたりCO2排出量が総じて低いのは、エネルギーの投入をあまり必要としない農業などの産業が多く、また再生可能エネルギーの比率が高いことなどが要因となっています。)

出所:World Development Indicators

 

CO2排出量とエネルギー消費量の推移

CO2排出量の推移

以下は1960年以降におけるコンゴ民主共和国および日本の一人あたりCO2排出量とGDPあたりCO2排出量を表します。

コンゴ民主共和国の一人あたりCO2排出量は1960年の0.15トン/人から直近では0.02トン/人へ減少しています。

その水準は日本の1960年代の水準に留まっています。

 

GDPあたりCO2排出量は1990年以降では0.02-0.07kg/US$の間で大きく変動しています。

一方、日本は1990年以降では0.28kg/US$から0.22kg/US$と2割ほどの改善を実現しています。

出所:World Development Indicators

 

エネルギー消費量の推移

以下はコンゴ民主共和国および日本の1960年以降における一人当たりエネルギー消費量と一人当たりの電力消費量の推移を示しています。

コンゴ民主共和国の一人当たりのエネルギー消費量は1970年の300トン/人から直近では400トン/人ほどへ増加しています。

 

また、一人当たり電力消費量は1970年の160kWh/人から110kWh/人と減少しています。

それでも、直近のコンゴ民主共和国の一人当たりのエネルギー消費量と電力消費は日本の1960年以前の水準に留まっています。

出所:World Development Indicators

 

再生可能エネルギー比率の推移

最後に再生可能エネルギー比率について確認します。

コンゴ民主共和国のエネルギーの再生可能エネルギーは1990年以降では90%強で推移しています。

 

一方、日本はエネルギー環境政策により、2010年以降では4%から6%まで上昇しております。

出所:World Development Indicators

さいごに

今回はCO2排出量、再生可能エネルギー比率に関して

比較可能な直近の年次におけるアフリカ諸国および日本との国際比較および、日本との時系列比較を行いました。

引き続き他の国についても調べていきます。

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