今回は赤道ギニアの銀行と金融に関する経済データを整理します。
なお、この記事は世界銀行(World Bank)が公開しているデータベース(WDI: World Development Indicators)を用いています。
赤道ギニアの基本情報
赤道ギニアは、国土のうち9割がアフリカ大陸にあり、残りのは南太西洋のギニア湾に浮かぶ島々から構成されています。
首都マラボは大陸ではなくビオコ島にあります。
赤道ギニアの人口は2016年時点で約90万人とアフリカでは5番目に人口の少ない国です。
人口密度は31人/km2とアフリカ平均の40人/km2の8割程度です。
一人あたりGDPは2016年時点で37,000ドルとアフリカ平均の5,000ドルの7倍以上あり、アフリカではもっとも高い国です。
アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。
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また、アフリカ諸国間のGDP成長率の相関については、以下をご覧ください。
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ATM台数
ここでは海外旅行する方には気になるであろう、ATMの設置台数について扱います。
以下は人口10万人あたりのATM設置台数のランキングを表しています。
なお、ここでは参考として日本、米国、中国も併記しており、例えば日本では人口10万人あたり117台となっています。
赤道ギニアにおいては、10万人あたり12.6台と日本に比べ1/10の水準ですが、アフリカ諸国の中では17位とやや上位に位置しています。
出所:World Bank, World Development Indicators, October 2023.
預金金利・貸出金利
次に銀行口座の預金金利と銀行からの貸出金利を扱います。
以下はアフリカ諸国における預金金利(左図)と貸出金利(右図)のランキングを表しています。
また、同様に参考国として日本、米国、中国も併記しています。(ただし、預金金利については米国のデータは利用できません。)
赤道ギニアにおいては預金金利は2.5%とアフリカ諸国では35位に位置しています。
(なお、貸出金利についてはデータは公表されておりません。)
出所:World Bank, World Development Indicators, October 2023.
以下では、赤道ギニアにおける銀行の預金金利の時系列の推移を表しています。
また、金利と相関のあるCPIも併記しています。
預金金利についてはCPIよりは安定的でまたCPIよりやや低い水準で推移しています。
出所:World Bank, World Development Indicators, October 2023.
銀行の自己資本比率と不良債権比率
以下はアフリカ諸国における銀行の自己資本比(左図)と不良債権比率(右図)のランキングを表しています。
また、同様に参考国として米国、中国も併記しています。(なお、日本のデータはWDIでは公表されておりません。)
赤道ギニアにおいては銀行の自己資本比は1.2%とアフリカ諸国32か国中32位、不良債権比率では55.4%で32か国中1位に位置しています。
出所:World Bank, World Development Indicators, October 2023.
以下では、赤道ギニアにおける銀行の自己資本比率と不良債権比率の時系列の推移を表しています。
銀行の自己資本比率は2010年頃では10%ほどでしたが、直近ではほぼ0%にまで悪化しています。
その影響か、不良債権比率は2010年頃は5%ほどでしたが、直近では55%へ悪化しています。
出所:World Bank, World Development Indicators, October 2023.
さいごに
今回は赤道ギニアにおける銀行と金融市場について見てきました。
ATM台数については海外旅行者、金利については現地滞在者やビジネスマンの方々の参考になれれば幸いです。
なお、以下では米国の株式市場に上場しているアフリカの企業についてまとめていますので、よろしければご覧ください。
今回は米国金融市場に上場している企業およびETFについて情報をまとめておきます。 アングロゴールド アシャンティ(AU) アングロゴールド アシャンティ(ティッカーシンボル: AU)です。企業概要は以下のとおり。 […]