ナミビアにおけるSDGs指標:飢餓と農林水産関連データ編

今回はナミビアの国際連合食糧農業機関(FAO)が公表しているデータからSDGsに関連する指標を見てみようと思います。

ここでは17のゴールのうち、主にGoal2: 飢餓をゼロに、Goals14: 海の豊かさを守ろう、Goals15: 陸の豊かさも守ろう、に関連する指標を扱います。

SDGs

 

なお、SDGsについては日本ユニセフ協会のHPにてわかりやすく紹介されていますので、よろしければご覧ください。

SDGsクラブ | 日本ユニセフ協会(ユニセフ日本委員会)

親子で学べるSDGs(持続可能な開発目標)サイト「SDGs CLUB(クラブ)」。各目標ごとにターゲットの子ども訳を読ん…

 

ナミビアの基本情報

ナミビアは南アフリカ、ボツワナ、アンゴラ、ザンビアを隣国にもつアフリカ南部の国です。

ナミビアの人口は2016年時点で1,700万人とアフリカでは平均的な人口を有する国です。

人口密度は22人/km2とアフリカ平均40人/km2の半分程度です。

 

一人あたりGDPは2016年時点で3,900ドルとアフリカ平均の5,000ドルの8割程度です。

アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。

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また、アフリカ諸国間のGDP成長率の相関については、以下をご覧ください。

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飢餓

Goal2「飢餓をゼロに」に関して、以下では栄養不足人口(左図)と人口に占める栄養不足蔓延率(右図)をランキングしてます。

国名の横のカッコ内には利用している年次を表しています。

なお、参考国としてここでは日本と中国を並記していますが、両国の栄養不足蔓延率はともに3%程度となっていますが、人口の違いにより栄養不足人口は大幅に異なっています。

 

ナミビアの栄養不足人口は50万人であり、(データの確認できる限りでは)アフリカで31番目に多い国です。

また、人口に占める栄養不足人口率は18%であり、アフリカで19番目となっています。

栄養不足

出所:SDG Indicators, FAO stat, December 2022.

 

以下は栄養不足人口と人口に占める栄養不足蔓延率に関する2000年以降の推移を表します。

2000年代前半では20万人ほどいた栄養不足人口は2008年には60万人まで増加し、直近では50万人ほどとなっています。

また、それに連動して栄養不足蔓延率も15%ほどから30%ほどまで上昇したのち、直近では18%ほどまで改善しています。

ナミビアの栄養不足

出所:SDG Indicators, FAO stat, December 2022.

 

なお、以下の記事では貧困率について扱っていますので、よろしければそちらもご覧ください。

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農業

Goal2「飢餓をゼロに」関連して、ここでは農業について扱います。

以下はGDPに占める農業シェア(左図)と政府支出に占める農業関連シェア(右図)をランキングしています。

なお、参考国としてここでは日本、米国、中国を並記しています。

 

GDPに占める農業シェアに関して、ナミビアは9%ほどでありアフリカでは41番目です。

一方、政府支出に占める農業関連シェアは2%でアフリカでは30番目となっています。

農業

出所:SDG Indicators, FAO stat, December 2022.

 

以下は、横軸に栄養不足蔓延率と縦軸に政府支出に占める農業関連シェアとして、各国の最新データをプロットしています。

これを見ると、栄養不足蔓延率が高い国ほど政府支出に占める農業関連シェアが低い傾向が見受けられます。

なお、ナミビアはどちらも指標も比較的低いためグラフ内では左下に位置しています。

栄養不足と農業

出所:SDG Indicators, FAO stat, December 2022.

 

 

以下は、GDPに占める農業シェアの2000年以降の推移を表しています。

農業のGDPシェアは2000年代では10%ほどでしたが、2015年代には6%まで減少したのち、直近では9%ほどとなっています。

一方、政府支出に占める農業シェアは2000年代前半では5%ほどでしたが、直近では2%ほどまで減少しています。

ナミビアの農業割合

出所:SDG Indicators, FAO stat, December 2022.

 

なお、一国全体における農林水産業や各産業のGDPシェアについて以下の記事をご覧ください。

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漁業

Goals14「海の豊かさを守ろう」に関連して、ここでは持続可能な魚類資源割合(左図)とGDPに占める持続可能な漁業シェア(右図)をランキングしています。

また参考国としてここでは日本、米国を並記していますが、日本と米国はともに持続可能な魚類資源割合(左図)では7割程度となっています。

 

一方、ナミビアは50%で10か国中5位となっています。

また、GDPに占める持続可能な漁業シェアについては1.7%であり(データの確認できる限りでは)アフリカでは8番目となっています。

漁業割合

出所:SDG Indicators, FAO stat, December 2022.

 

なお、一国全体における農林水産業や各産業のGDPシェアについて以下の記事をご覧ください。

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森林

Goals15「陸の豊かさも守ろう」に関して、ここでは国土に占める森林割合(左図)と森林における長期管理計画下割合(右図)をランキングしていています。

ここでは参考国として日本、米国、中国を並記しています。

 

ナミビアの森林面積割合は8.1%でありアフリカでは41番目、また森林における長期管理計画下割合については3.0%で36か国中で32番目とどちらも比較的下位に位置しています。森林割合

出所:SDG Indicators, FAO stat, December 2022.

 

上記の指標について2000年以降の推移を表しているのが、以下のグラフです。

国土に占める森林割合は2000年では10%ほどありましたが、直近では8%ほどまで低下しています。

また長期管理計画されている森林シェアは2000年では1%ほどでしたが、直近では3%ほどまで増加しています。

ナミビアの森林

出所:SDG Indicators, FAO stat, December 2022.

なお、以下のリンクでは森林や自然を一国全体の資本(国富)として試算値していますので、よろしければご覧ください。

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さいごに

この記事ではFAOのデータベースを用いて作成しています。

そのためSDGsの指標としては偏りがありますが、SDGsには他にも様々なGoalsやそれに関連する指標があります。

そういった情報については法政大学の川久保研究室のホームページにて詳細を知ることができますので、よろしければご覧ください。

 

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