今回は南スーダンのODA(政府開発援助)と貧困について簡単に整理します。
なお、ODAは援助する側とされる側がありますが、ここについてはODAは援助される側にフォーカスします。
南スーダンの基本情報
南スーダンはスーダン、中央アフリカ共和国、コンゴ民主共和国、ウガンダ、ケニア、エチオピアを隣国にもつ北アフリカの国です。
南スーダンの人口は2016年時点で約1,200万人とアフリカで平均的な人口を有する国です。
人口密度は21人/km2とアフリカ平均の40人/km2の半分程度です。
一人あたりGDPは2016年時点で1,600ドルとアフリカ平均の5,000ドルの3割程度です。
アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。
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また、アフリカ諸国間のGDP成長率の相関については、以下をご覧ください。
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GNIに占めるODA率ランキング
早速ですが、以下は2019年におけるGNI(国民総所得)に占めるODA率のランキングです。
なお、一部の国では2019年のデータが利用できない国があるため、国名の後ろに利用年次を記載しています。
アフリカで最もODA率の高い国はソマリアでGNIに占めるODA率は38%となっており、ODAによりGNIが50%以上上乗せされております。
一方、南スーダンはアフリカ54か国中5位(14.6%)と高い水準となっています。
出所:World Development Indicators
貧困率ランキング
次は貧困率についてです。
ここでは世界銀行が2015年に定めた1日あたり1.9ドル未満(PPP換算)で生活している人口のシェアをランキングしています。
なお、貧困率のデータは利用できない国や欠損年次が多いため、利用可能な国の直近の年次を用いてランキングしています。
アフリカでもっとも貧困率が高いのはマダガスカルであり人口の79%は貧困とされています。
一方、南スーダンはアフリカ49か国中3位(76%)と高位に位置しています。
出所:World Development Indicators
一人当たりODAと一人当たりGNI
以下は2019年の一人当たりODAを縦軸、一人当たりGNIを横軸にプロットしたものです。
ODAは国際支援を目的としているため、基本的にはODAはGNIと反比例するように支援されています。
(ただし、セーシェルは高い一人当たりGNIにかかわらず、一人当たりODAも多くなっています。)
南スーダンは一人当たりGNIが1,100ドル程度と低い水準でであるため、一人当たりODAも170ドルと多くなっています。
上図:全体図、下図:拡大図
出所:World Development Indicators
南スーダンにおける時系列推移
以下の左図はGNIに占めるODA率と一人当たりODA、右図は一人当たりGNIと貧困率の推移を表しています。
南スーダンのGNIに占めるODA率は10%代前半で推移しています。
また、一人当たりODAは150-200ドルで推移しています。
一人当たりGNIは1,000-2,000ドルで推移しており、2009年から2016年にかけて貧困率は増加しています。
出所:World Development Indicators
さいごに
今回はODAと貧困率について経済発展状況(GNI)を踏まえて見てました。
引き続き、いろいろ調べています。