今回はギニアの関税率について整理します。
関税率などのデータはWTO Statが公表している、最恵国待遇相手における関税率や免税率などを用いています。
なお、貿易について以下の記事を参照ください。
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ギニアの基本情報
ギニアはギニアビサウ、シエラレオネ、リベリア、セネガル、マリ、コートジボワールを隣国にもつ大西洋に接する西アフリカの国です。
ギニアの人口は2016年時点で1,300万人とアフリカでは平均的な人口の国です。
一方、人口密度は53人/km2とアフリカ平均40人/km2より3割ほど人口密度の高い国です。
一人あたりGDPは2016年時点で1,200ドルとアフリカ平均の5,000ドルの3割程度であり、アフリカでは8番目に低い国です。
アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。
こんにちは、KOMEです。 1回目の投稿ではアフリカの経済指標についてざっくり整理します。 アフリカと一言でいっても、アフリカ連合に加盟している国だけでも55か国もあります。なお、外務省のHPを確認すると20[…]
また、アフリカ諸国間のGDP成長率の相関については、以下をご覧ください。
今回は2000年以降のアフリカ諸国におけるGDP成長率の相関係数を確認してみます。 まずは、アフリカ諸国のGDPの規模について見てみます。 GDPランキング 以下は2016年のアフリカ諸国におけるGDPランキン[…]
国際比較ランキング
関税率
以下のグラフはアフリカ諸国における関税率のランキングを示しています。
(左図は、輸入金額をウェイトした加重平均の平均関税率、右図は、輸入品目ごとの関税率の単純平均で評価しています。)
日本や米国の平均関税率(金額ウェイト)は2020年では2%ほどとなっており、また2021年の平均関税率(単純平均)はそれぞれ4%と3%となっています。
その水準はアフリカ諸国と比べると著しく低い水準であり、日本と米国は国際貿易市場に対してオープン化していると見なせます。
一方、ギニアは平均関税率(金額ウェイト)についてはアフリカでは36番目の9%、平均関税率(単純平均)は29番目の12%と平均的な水準の関税率を設けています。
出所:WTO Stat
無税率・免税率
以下のグラフはアフリカ諸国における無税率・免税率のランキングを示しています。
(左図は、輸入額全体に対する無税となる輸入額合計の比率、右図は、輸入品目数に対して免税されている品目数の比率。)
日本と米国では、無税率(金額ウェイト)はそれぞれ77%、57%と輸入額の大半以上は非課税品目であり、また免税率(品目換算)はそれぞれ53%、47%と輸入品目の半数ほどが非課税とされています。
一方、ギニアの無税率(金額ウェイト)は37番目の5%であり、免税率(品目換算)は38番目の2%とアフリカでは比較的低い非課税比率となっています。
出所:WTO Stat
2期間比較
輸入シェア
以下はギニアの2008年と2017年における輸入品目の金額構成を表しています。
2008年では13.石油類のシェアが輸入全体の1/3を占めていましたが、
2020年になると、13.石油類のシェアは10%へ低下し、一方で21.輸送用機械のシェアが8%から36%へ大幅に上昇しています。
出所:WTO Stat
関税率
以下は細品目ごとの関税率を単純平均した22分類ごとの平均関税率を表しています。
ギニアの平均関税率は2005年では12%でしたが、2021年では9%へ低下していますが、輸入金額を用いた加重平均関税率で見ると12%から変わっていません。
各分類レベルで見ると、2005年では輸入シェアが大きかった13.石油類の関税率は14%から8%へ低下し、一方で1.動物生産品の関税率は同期間では20%から25%へ上昇しています。
なお、これら以外の商品についてはあまり関税率に変化はありません。
出所:WTO Stat
無税率・免税率
以下は22分類ごとの輸入額に対する無税となる輸入額の比率を表しています。
輸入額ベースでの全体で見れば、無税率は2008年から2017年で3%から5%へ上昇しています。
個別の分類でみると特に14.化学品の変化が大きく、24%から51%へ倍増しています。しかし、15.木材については24%ほどから11%へ半減しています。
出所:WTO Stat
以下は22分類ごとの輸入品目数に対して免税されている品目数の比率を表しています。
こちらについては無税率とは異なり、免税率は変化はありません。
また、個別商品ごとに見ても、あまり変化が見られません。
出所:WTO Stat
さいごに
今回は関税率や免税率などを通じて国際貿易への開放具合について見てきました。
なお、この期間における経済成長について知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
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