今回は中央アフリカ共和国の旅行関連のデータについて簡単に整理します。
中央アフリカ共和国の基本情報
中央アフリカ共和国はカメルーン、コンゴ、コンゴ民主共和国、スーダン、南スーダン、チャドを隣国にもつアフリカ中部の国です。
中央アフリカ共和国の人口は2016年時点で500万人とアフリカでは比較的人口の少ない国です。
一方、人口密度は8人/km2とアフリカでは6番目に人口密度の低い国です。
一人あたりGDPは2016年時点で600ドルとアフリカではアフリカではもっとも一人あたりGDPの低い国です。
アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。
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また、アフリカ諸国間のGDP成長率の相関については、以下をご覧ください。
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アフリカ諸国における外国人観光客数ランキング
以下は直近におけるアフリカ諸国における外国人観光客の受け入れ人数のランキングです。
出所:World Bank “World Development Indicators” 注:国名後のカッコ内はデータの利用年次を表す。
中央アフリカ共和国はアフリカでは40番目に外国人観光客数が多く、2018年は11万人が訪れています。
なお、アフリカでもっとも外国人観光客が多いのは南アフリカで2019年は1,500万人です。なお、日本は同年では3,200万人の外国人観光が訪れています。
外国人観光客数
以下は中央アフリカ共和国における1995年から2019年までの外国人観光客数と中央アフリカ共和国からの海外旅行客数を表します。
外国人観光客数は1995年は20万人ほどでしたが、2015年には12万人と6倍に増加しています。
出所:World Bank “World Development Indicators”
旅行によるサービス貿易収支
外国人観光客の旅行による消費は通常サービスの輸出として捉えられます。また、逆に自国民の海外旅行での消費はサービスの輸入として扱われます。
以下は、そのサービス輸出とサービス輸入のGDPにおけるシェアを表します。
出所:World Bank “World Development Indicators”に基づく推計値
旅行によるサービスの輸出はあまり多くなく、旅行によるサービス輸入を除いた純輸出はGDP比で-3%程度で推移しています。
旅行者あたり消費額
上記のサービス貿易は旅行者全体の消費額を表すため、それを旅行客数で除することで旅行客一人当たりの消費額を試算することができます。
以下は、中央アフリカ共和国を訪れる外国人観光客一人当たりの消費額(=サービス輸出/外国人観光客数)の推移を表しています。
出所:World Bank “World Development Indicators”に基づく推計値
外国人観光客一人当たりの消費額はおよそ500-1,000ドル程度で推移しています。
さいごに
中央アフリカ共和国の旅行についてまとめると以下のとおりです。
- 中央アフリカ共和国を訪れる外国人観光客数は2019年では11万人でアフリカ全体では40番目
- 旅行によるサービスの純輸出はGDPで-3%程度
- 外国人観光客一人当たりの消費額はおよそ500-1,000ドル程度
引き続き他の国についても調べていきます。