今回はソマリアの水道と電気に関する経済データを整理します。
なお、この記事は世界銀行(World Bank)が公開しているデータベース(WDI: World Development Indicators)を用いています。
ソマリアの基本情報
ソマリアはケニア、エチオピア、ジブチを隣国にもつアラビア海に接する東アフリカの国です。
ソマリアの人口は2016年時点で1,100万人とアフリカでは平均的な人口の国です。
一方、人口密度は17人/km2とアフリカ平均40人/km2の半分ほど人口密度の高い国です。
アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。
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また、アフリカ諸国間のGDP成長率の相関については、以下をご覧ください。
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水道事情
ここでは、アフリカ諸国の取水量のデータを扱います。
以下は、一人あたり年間取水量のランキング(左図)と、その取水用途の構成(右図)を表しています。
なお、ここでは参考として日本、米国、中国も併記しており、例えば日本では一人あたり年間取水量は621立法メートル、その内訳は7割ほどは農業用途、1割ほどは工業用、2割ほどが生活用他となっています。
ソマリアにおいては、一人あたり年間取水量は199立法メートルでアフリカ諸国では14番目に多く、その内訳のほぼすべてが農業用途となっています。
出所:World Bank, World Development Indicators, February 2024.
以下は、ソマリアの取水量とその構成の推移とを表しています。
1987年では国全体の取水量は8億立法メートルほどでしたが、直近では33億立法メートル超ほどまで増加しています。
また、一人当たり取水量で見れば、同期間では100立法メートルから350立法メートルまで上昇したのち、直近では200立法メートルほどまで下がっています。
出所:World Bank, World Development Indicators, February 2024.
取水の用途については、データが確認できる1988年以降では農業用途がほぼ10割となっています。
電気事情
ここでは、アフリカ諸国の電力事情についてデータで整理します。
以下は、電力アクセス率のランキング(左図)を表しており、中図では都市部での電力アクセス率、右図では非都市部での電力アクセス率を示しています。
同様に、ここでも参考として日本、米国、中国も併記していますが、いずれの国も今では電力アクセス率は100%となっています。
ソマリア一国の電力アクセス率は49%でアフリカ諸国では32位となっており、都市部については67%、非都市部では31%となっています。
出所:World Bank, World Development Indicators, February 2024.
以下はソマリアの電力アクセス率と一人当たり電力消費量の推移を表しています。
2005年時点での電力アクセス率は一国全体では15%ほど、都市部では30%、非都市部では5%でしたが、その後は上昇し、直近では一国全体では50%ほど、都市部は70%ほど、非都市部は30%となっています。
出所:World Bank, World Development Indicators, February 2024.
さいごに
今回はソマリアにおける水道・電気の消費量について見てきました。
一方で、水道光熱費をはじめとした物価については以下の記事で取り上げていますので、よろしければご覧ください。