ニジェールの関税率

今回はニジェールの関税率について整理します。

関税率などのデータはWTO Statが公表している、最恵国待遇相手における関税率や免税率などを用いています。

 

なお、貿易について以下の記事を参照ください。

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ニジェールの基本情報

ニジェールはアフリカ中央部に位置しており、7か国に囲まれる内陸の国です。

ニジェールの人口は2016年時点で2,100万人とアフリカでは比較的人口の多い国です。

一方、人口密度は16人/km2とアフリカ平均40人/km2の半分以下の人口密度の高い国です。

 

一人あたりGDPは2016年時点で1,000ドルとアフリカ平均の5,000ドルの1/5程度であり、アフリカでは5番目に低い国です。

アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。

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また、アフリカ諸国間のGDP成長率の相関については、以下をご覧ください。

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国際比較ランキング

関税率

以下のグラフはアフリカ諸国における関税率のランキングを示しています。

(左図は、輸入金額をウェイトした加重平均の平均関税率、右図は、輸入品目ごとの関税率の単純平均で評価しています。)

 

日本や米国の平均関税率(金額ウェイト)は2020年では2%ほどとなっており、また2021年の平均関税率(単純平均)はそれぞれ4%と3%となっています。

その水準はアフリカ諸国と比べると著しく低い水準であり、日本と米国は国際貿易市場に対してオープン化していると見なせます。

 

一方、ニジェールは平均関税率(金額ウェイト)についてはアフリカでは24番目の11%、平均関税率(単純平均)は25番目の12%と標準的な水準の関税率を設けています。

アフリカ諸国の関税率

出所:WTO Stat

 

無税率・免税率

以下のグラフはアフリカ諸国における無税率・免税率のランキングを示しています。

(左図は、輸入額全体に対する無税となる輸入額合計の比率、右図は、輸入品目数に対して免税されている品目数の比率。)

 

日本と米国では、無税率(金額ウェイト)はそれぞれ77%、57%と輸入額の大半以上は非課税品目であり、また免税率(品目換算)はそれぞれ53%、47%と輸入品目の半数ほどが非課税とされています。

 

一方、ニジェールの無税率(金額ウェイト)は30番目の10%であり、免税率(品目換算)は34番目の2%とアフリカでは標準的な非課税比率となっています。

アフリカ諸国の無税率・免税率

出所:WTO Stat

2期間比較

輸入シェア

以下はニジェールの2005年と2020年における輸入品目の金額構成を表しています。

2005年から2020年にかけて、12.鉱物や13.石油といった資源はシェアを下げる一方で、21.輸送用機械、19.非電化機械などの機械類はシェアを拡大させています。

ニジェールの輸入シェア

出所:WTO Stat

関税率

以下は細品目ごとの関税率を単純平均した22分類ごとの平均関税率を表しています。

ニジェールの平均関税率は2006年では12%であり、その水準は2021年においても変わっていません。

ただし、輸入金額を用いた加重平均関税率においては12%から11%へ僅かに下がっています。

 

各分類レベルで見ると、1.動物生産品や4.コーヒー、11.魚介類などの1次産品は関税率を上げる一方で、それら以外はあまり水準は変わっていません。

ニジェールの関税率

出所:WTO Stat

無税率・免税率

以下は22分類ごとの輸入額に対する無税となる輸入額の比率を表しています。

輸入額ベースでの全体で見れば、無税率は2005年から2020年で5%から10%へ上昇しています。

 

個別の分類でみると14.化学品などは大幅に無税率を上昇させており、一方で15.木材や22.その他の農産物などの1次産品は大幅に無税率を下げています。

ニジェールの無税率

出所:WTO Stat

 

以下は22分類ごとの輸入品目数に対して免税されている品目数の比率を表しています。

こちらについても無税率と同様に、全体としての免税率は1%から2%へ上げています。

個別に見ると、13.石油類は免税率を下げている一方で、12.鉱物などは免税率を上昇させています。

ニジェールの免税率

出所:WTO Stat

 

さいごに

今回は関税率や免税率などを通じて国際貿易への開放具合について見てきました。

なお、この期間における経済成長について知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

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