ベナンの人口構成と将来の見通し。年齢構成や学歴構成の変化を確認する

今回はベナンの人口構成にフォーカスしてみます。

なお、他の国との人口規模については、こちらで比較しております。

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ベナンの基本情報

ベナンはトーゴ、ブルキナファソ、ニジェール、ナイジェリを隣国に持つ西アフリカの国です。

 

ベナンの人口は2016年時点で約1,100万人とアフリカでは平均的な規模の国です。一方、人口密度は97人/km2とアフリカ平均の40人/km2の2倍以上です。

 

一人あたりGDPは2016年時点で2,200ドルとアフリカ平均の5,000ドルの4割程度です。

アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。

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人口の見通し

ベナンの人口構成についての分析を示したこのグラフから、今後の人口増加や年齢別構成の変化が明確に読み取れます。1950年の段階で人口は約230万人程度でしたが、急速に増加し、2100年には約3,960万人に達すると予測されています。特に、15歳未満の若年層(青の部分)の割合が依然として高い一方で、30歳以上の人口も確実に増加していく見込みです。これに伴い、65歳以上の高齢者人口も2100年には大幅に増加し、全人口の重要な割合を占めるようになると予測されています。

ベナンの社会構造においては、15〜29歳の働き盛りの若年層(オレンジの部分)が引き続き経済活動の中心を担い、国内外での経済発展に寄与することが期待されます。一方で、50歳以上の中高年層(黄色、青、緑の部分)が増加していくため、高齢化社会に向けた医療サービスの整備や年金制度の確立が今後の課題として浮上するでしょう。

ベナンの人口

出典:UN World Population Prospects 2024

なお人口の平均成長率は1950-2020年では2.5%ほどであり、この先については2020-2050年が2.1%、2050-2100年は1.0%の見通しです。

 

人口構成の見通し

このグラフは、ベナンの人口構成の変遷を示しており、1950年から2100年までの間に年齢層ごとの割合がどのように変化していくかを明確に示しています。1950年時点では、15歳未満の若年層(青の部分)が人口の約45%を占めており、出生率の高さを反映しています。しかし、時間の経過とともにその割合は徐々に減少し、2100年には20%ほどになると予測されています。

一方で、30〜49歳(灰色の部分)および50〜64歳(黄色の部分)の中高年層の割合は今後増加していく見込みです。特に、65歳以上の高齢層(緑と青の部分)は、1950年ではごく少数でしたが、2100年には着実に増加し、全人口の重要な部分を占めるようになると見られます。

ベナンの人口構成

出典:UN World Population Prospects 2024

人口ボーナス・人口オーナス

豊かな労働力は経済成長に寄与しますが、その労働力の豊富さを図る指標として人口ボーナスと人口オーナスというものがあります。

野村証券によると人口ボーナス(および人口オーナス)を以下のように定義してます。

生産年齢人口(15~64歳)に対する従属人口(14歳以下の年少人口と65歳以上の老年人口の合計)の比率が低下し、経済成長を促すこと。人口ボーナス期では豊富な労働力を背景に個人消費が活発になる一方、高齢者が少なく社会保障費用が抑えられるため、経済が拡大しやすい。逆に従属人口の比率が相対的に上昇することを人口オーナスという。

このグラフは、1950年から2100年までのベナンにおける「人口ボーナス/オーナス」の比率の推移を示しています。人口ボーナスとは、生産年齢人口(15〜64歳)が非生産年齢人口(0〜14歳および65歳以上)を上回り、経済活動に有利な状態を指します。この指標が1以上であることは、経済成長にとってプラスであることを示します。

1950年には比率が1.3程度とやや低い水準にあり、その後1970年代にかけて1以下に減少しています。これは高い出生率による若年層人口の増加が主な原因と考えられます。しかし、1990年代以降、この比率は徐々に回復し始め、2020年には約1.2に達しました。この回復は、出生率の低下と生産年齢人口の増加によるものと見られます。

さらに、将来的にはこの比率が2近くまで上昇すると予測されており、これはベナンが人口ボーナス期に入ることを意味します。この期間中、生産年齢人口の割合が高まることで経済活動の活性化が期待されます。ただし、この状態は永続的ではなく、2080年以降は徐々に減少に転じる見込みです。これは高齢化が進行し、非生産年齢人口が再び増加するためです。

ベナンの人口ボーナス

出典:UN World Population Prospects 2024に基づく推計

男女別の学歴構成

以下は1950-2015年までの男女別の最終学歴の構成です。

ここでは15歳未満は就学前も、在学中も卒業者もすべて合わせています。残りの5つの学歴については15歳以上を対象としています。

出典: Wittgenstein Centre for Demography and Global Human Capitalに基づく推計

ベナンは他のアフリカの国と同様に未就学シェアが1950年以降急激に減少しており、1950-2015年の期間では男性は63%から28%、女性は64%から39%まで減少しています。

一方、高卒および専門・大卒以上は増加しており、男性はそれぞれ0.1%から5.0%、0.0%から2.2%と拡大しています。

同様に女性も学歴化が進み、高卒および専門・大卒以上はそれぞれ0.0%から2.3%、0.0%から0.6%と、男性と比べるといまだにギャップは残るものの教育水準は少しずつ改善しています。

 

都市部と農村部人口の構成と人口密度

このグラフは、1960年から2020年までのベナンにおける都市部人口シェアと人口密度の変化を示しています。都市部人口シェア(青線)は、都市部に居住する人口の割合を表し、右軸の値は人口密度(人/km²)を示しています。

1960年の段階では、都市部人口シェアは10%未満と非常に低い水準にありました。しかし、急速な都市化の進展によりこの割合は一貫して上昇し、2020年には約50%に達しています。このことは、ベナンにおける都市部への人口移動が加速していることを示しています。都市部の発展や経済機会の集中が、人口の都市集中を促進したと考えられます。

総人口の増加に伴い、人口密度も上昇傾向にあります。1960年の人口密度は非常に低かったものの、2020年には約52人/km²まで増加しました。ただし、この数値は国全体の平均であり、都市部ではより高い人口密度が予想されます。

都市部人口密度(青の点)は2020年に2,491人/km²とかなり高くなっており、農村部人口密度(赤の点)は52人/km²と大きな差があります。このことは、都市部と農村部の人口集中度における大きな格差を示しています。

ベナンの都市人口と人口密度

出典:World Development Indicators, 2024/09に基づく推計

 

さいごに

ベナンの人口構成と推移を分析すると、急速な人口増加と都市化の進展が顕著であり、社会や経済に大きな影響を与えることが明らかです。特に、15歳未満の若年層が依然として高い割合を占めている一方で、30歳以上の年齢層も着実に増加していくことが予測されています。これに伴い、高齢化への対応や若年層の教育・雇用の充実が重要な課題となるでしょう。

また、都市化が進む一方で農村部との格差が広がる可能性があり、地域間バランスを保つための政策が求められます。持続可能な経済発展とインフラ整備を進めることで、ベナンは人口増加のメリットを最大限に活かし、より豊かな未来を築くことが期待されます。

 

なお、労働については以下の記事で取り扱っていますので、是非ご覧ください。

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