ガーナの就業状況:就業率、失業率、職業構成比、労働生産性を確認

今回はガーナの労働関連のデータについて簡単に整理します。

 

ガーナの基本情報

ガーナはコートジボワール、トーゴ、ブルキナファソに接する西アフリカの国です。

 

ガーナの人口は2016年時点で約2,800万人とアフリカでは比較的人口の多い国です。

人口密度は118人/km2とアフリカ平均の40人/km2の3倍近い水準にあります。

 

一人あたりGDPは2016年時点で4,300ドルとアフリカ平均の5,000ドルをやや下回ります。

アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。

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ガーナの就業率と失業率、ニート率

就業率

以下は1991年から2019年における男女別の就業率の推移を表しています。

出所:ILO Modelled Estimates, 2020年11月推計

 

ガーナの就業率は過去28年間で71%から65%へ一貫して減少しています。

男女別においても、同様に減少しています。

 

失業率

次に失業率について確認します。以下は2019年における失業率のランキングを示します。

2019年におけるガーナの失業率は4.1%とアフリカでは比較的低い失業率となっています。

出所:ILO Modelled Estimates, 2020年11月推計

 

次に1991年から2019年における男女別の失業率の推移について確認します。

出所:ILO Modelled Estimates, 2020年11月推計

失業率は男女ともに類似した推移をしています。

1991年では4%超ほどの失業率は2000年には10%を超える水準まで上昇しています。

その後は再度1991年の水準まで失業率は改善するものの、2006年には再度上昇に転じ、2014年には7%近い水準まで上昇しています。

なお直近の2019年には4%ほどまで減少しています。

 

ニート率

次は就学・就労していない、また職業訓練も受けていない若者、いわゆるニート(NEET:Not in Education, Employment or Training)について確認します。

以下は2005年から2019年におけるニート率を示しています。

出所:ILO Modelled Estimates, 2020年11月推計

 

日本ではニート率は3-4%程度でしたが、ガーナのニート率は非常に高く、また2005年から2019年にかけて24%から32%まで上昇しており、近年の失業率の改善はニートが就業の意思のないニートが増加したことが要因の一つと考えられます。

なお、日本と同様に女性の方が男性に比べニート率が高くなっています。

 

南アフリカの労働生産性と就業構成

労働生産性

以下は2019年における労働生産性(GDP/就業者数)のランキングを示します。

ガーナの労働生産性は13,000ドルであり、アフリカで21番目に高い国です。

なお、日本の労働生産性は77,500ドル、アフリカでもっとも労働生産性の高いガボンの55,700ドルであり、これらの国に比べるとガーナは1/4~1/6程度の水準にあります。

出所:ILO Modelled Estimates, 2020年11月推計

 

就業構成

以下は1991年から2019年における労働生産性(GDP/就業者数)と就業者全体に占める女性シェアを示します。

出所:ILO Modelled Estimates, 2020年11月推計

ガーナの労働生産性は過去28年間で6,000ドルから13,000ドルと2倍以上増加しています。

一方、就業者全体に占める女性シェアは48%から47%へ僅かながら減少しています。

 

職業構成

以下は1991年から2019年における職業構成比の推移を表しています。

出所:ILO Modelled Estimates, 2020年11月推計

ガーナでは過去28年間で6.農林水産従事者, 9.単純作業従事者のシェアは65%から31%へ減少しており、代わりに5.サービス・販売従事者などの職業が拡大しています。

 

以下は2019年の男女別の職業構成比を示します。

出所:ILO Modelled Estimates, 2020年11月推計

 

ガーナでは1.管理職、8.設備・機械の運転・組立工、6.農林水産従事者, 9.単純作業従事者は男性労働者が多い一方で、

女性は5.サービス・販売従事者といった比較的低スキルの労働が多くなっています。

 

さいごに

ガーナの労働についてまとめると以下のとおりです。

  • 就業率は65%程度
  • 失業率は4.1%
  • 労働生産性は13,000ドル
  • 就業者全体に占める女性シェアは43%

引き続き他の国についても調べていきます。

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