ガボンの産業構造:GDPシェア、GDP寄与度、労働者数シェア、労働生産性について

今回はガボンの産業構造を確認します。

 

ガボンの基本情報

ガボンは中央アフリカの大西洋沿岸にある国です。

ガボンの人口は2016年時点で約180万人とアフリカでは比較的人口の少ないです。

また人口密度は6.6人/km2とアフリカでは5番目に人口密度が低くなっています。

 

一方、一人あたりGDPは2016年時点で20,500ドルとアフリカ平均の5,000ドルの4倍以上あり、アフリカ全体で3番目に位置します。

アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。

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産業別GDP構成比

早速ですが、以下はガボンの1970年から2019年までの産業別のGDP構成比の推移を表します。

出所:UN “The National Accounts Main Aggregates Database”

 

ガボンの主な産業は1.農業と7.サービスであり、これら合わせて一国全体の60%超を占めています。

長期のトレンドでは5.商業・レストラン・ホテルや6.運輸・通信は拡大傾向にある一方で、3.製造業や2.鉱業は減少傾向にあります。

 

産業別GDP寄与度

以下はGDPにおける5年平均の産業別寄与度を表します。

出所:UN “The National Accounts Main Aggregates Database”に基づく推計値

 

ガボンは1990年前半では7.サービスなどによりマイナス成長となっていますが、それ以外の期間についてはおおよそ3-6%程度の成長を実現しています。

ガボンの経済成長は1.農業や7.サービスに大部分は起因していますが、1970年代は3.製造業の寄与度も高かったのに対し、その後は寄与度は減少し、2000年以降は5.商業・レストラン・ホテル、6.運輸・通信などが経済成長に寄与するようになっています。

 

産業別就業者数シェア

以下は1991年から2019年の産業別就業者数のシェアを表します。(1.農業は右軸により表しています。)

出典:ILO Modelled Estimatesに基づく推計

 

もっとも就業者の多い産業は1.農業で全体の過半数以上を占めています。

近年では5.商業・レストラン・ホテル、4.建設、7.サービスが増加しているのに対し、3.製造業は1990年代後半以降急激に減少しています。

 

産業別労働生産性(産業別就業者あたりGDP)

以下は2019年における産業別の労働生産性(産業別の就業者一人あたりGDP)を米ドル換算で表しています。

出典:ILO Modelled EstimatesおよびUN “The National Accounts Main Aggregates Database”に基づく推計

 

2019年における全体の労働生産性は3,900ドルほどですが、産業によりそれは大きく異なります。

もっとも労働生産性が高い産業は6.運輸・通信であり、労働生産性は17,000ドルほどです。

一方、もっとも生産性の低い産業は5.商業・レストラン・ホテルであり労働生産性はわずか1,900ドル程度となっています。

 

さいごに

ガボンの産業構造についてまとめると以下のとおりです。

  • 主な産業は1.農業と7.サービスであり、2つ合わせてGDP全体の60%超に相当
  • 1990年前半ではGDPはマイナス成長、それ以外の期間についてはおおよそ3-6%程度の経済成長
  • 就業者の多い産業は1.農業で一国全体の過半数以上を占める。また近年では5.商業・レストラン・ホテル、4.建設、7.サービスが増加傾向
  • 労働生産性が高い産業は6.運輸・通信(17,000ドル)。一方もっとも低いのは5.商業・レストラン・ホテル(1,900ドル)

引き続き他の国についても調べていきます。

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