今回はカメルーンの旅行関連のデータについて簡単に整理します。
カメルーンの基本情報
カメルーンはナイジェリア、チャド、中央アフリカ共和国、コンゴ、赤道ギニア、ガボンに接する中央アフリカの国です。
カメルーンの人口は2016年時点で約2,400万人で、アフリカではやや人口の多い国です。
一方、一人あたりGDPは2016年時点で3,200ドルとアフリカ平均の5,000ドルの6割程度とアフリカではやや低位の国です。
アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。
ここではアフリカの経済指標についてざっくり整理します。 アフリカと一言でいっても、アフリカ連合に加盟している国だけでも55か国もあります。なお、外務省のHPを確認すると2021/2/5時点で54か国となっていますが[…]
アフリカ諸国における外国人観光客数ランキング
以下は直近におけるアフリカ諸国における外国人観光客の受け入れ人数のランキングです。
出所:World Bank “World Development Indicators” 注:国名後のカッコ内はデータの利用年次を表す。
カメルーンはアフリカでは21番目に外国人観光客数が多く、2018年は100万人が訪れています。
なお、アフリカでもっとも外国人観光客が多いのは南アフリカで2019年は1,500万人です。なお、日本は同年では3,200万人の外国人観光が訪れています。
カメルーンの外国人観光客数
以下はカメルーンにおける2006年から2018年までの外国人観光客数を表します。
外国人観光客数は2006年は40万人超ほどでしたが、ピーク時の2017年には110万人超の外国人観光客が訪れています。
出所:World Bank “World Development Indicators”
カメルーンの旅行によるサービス貿易収支
外国人観光客の旅行による消費は通常サービスの輸出として捉えられます。また、逆に自国民の海外旅行での消費はサービスの輸入として扱われます。
以下は、そのサービス輸出とサービス輸入のGDPにおけるシェアを表します。
出所:World Bank “World Development Indicators”に基づく推計値
カメルーンは一貫して旅行によるサービス貿易は赤字となっています。
1995-2019年の25年間では、旅行によるサービス貿易による赤字収支は平均してGDPの0.8%を占めています。
カメルーンの旅行者あたり消費額
上記のサービス貿易は旅行者全体の消費額を表すため、それを旅行客数で除することで旅行客一人当たりの消費額を試算することができます。
以下は、カメルーンを訪れる外国人観光客一人当たりの消費額(=サービス輸出/外国人観光客数)の推移を表しています。
出所:World Bank “World Development Indicators”に基づく推計値
データの推移の変動は大きいものの、外国人観光客一人当たりの消費額はおよそ300-800ドルで推移しています。
さいごに
カメルーンの旅行についてまとめると以下のとおりです。
- カメルーンを訪れる外国人観光客数は2018年では100万人でアフリカ全体では21番目
- 旅行によるサービス貿易の貿易赤字はGDP比で平均0.8%程度
- 外国人観光客一人当たりの消費額はおよそ300-800ドル
引き続き他の国についても調べていきます。