ナミビアの労働統計:平均賃金と平均労働時間

今回はナミビアの労働統計についてフォーカスしたいと思います。

この記事では、産業別や職業別の平均賃金、また産業別や職業別の平均労働時間についてまとめています。

 

ナミビアの基本情報

ナミビアは南アフリカ、ボツワナ、アンゴラ、ザンビアを隣国にもつアフリカ南部の国です。

ナミビアの人口は2016年時点で1,700万人とアフリカでは平均的な人口を有する国です。

人口密度は22人/km2とアフリカ平均40人/km2の半分程度です。

 

一人あたりGDPは2016年時点で3,900ドルとアフリカ平均の5,000ドルの8割程度です。

アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。

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また、アフリカ諸国間のGDP成長率の相関については、以下をご覧ください。

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雇用者の平均賃金

アフリカ諸国の賃金

以下のグラフはアフリカ諸国における雇用者の月額平均賃金のランキングを表します。

アフリカでもっとも賃金の高いセーシェル(1,050ドル)ですら日本の1/3程度、米国に対しては1/4.5程度の水準となっています。

 

一方、ナミビアの月額平均賃金547ドルは36か国中3位と高い水準であり、セーシェルに比べれば半分程度に相当します。

出所:ILOSTAT. Last update on 09/10/2022

 

賃金の時系列推移

以下のグラフは2010年以降のナミビアにおける平均賃金と、男女間の賃金格差率の推移を表します。

なお、為替レートでの換算では変動が大きいため、この節では2017年の購買力平価(PPP)を用いています。

出所:ILOSTAT. Last update on 09/10/2022

PPP(購買力平価)について詳しく知りたい人はこちらを参照してください。

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ナミビアの月額の平均賃金(PPP換算)は2012年の1000ドル強から2018年まであまり水準に変化はありません。

また、女性の賃金は男性(男性の賃金=1.0)に比べ0.8-0.9程度で安定しています。

 

産業別・職業別賃金

以下は2018年における為替レート換算した産業間(左図)・職業間(右図)の月額平均賃金を表しています。

産業別にみると、J.情報通信業が1,546ドルともっとも高い賃金である一方で、A.農林水産業では245ドルでもっとも低い賃金となっています。

女性の賃金に限定すればD.電気ガス業がもっともに高いのに対し、もっとも低い賃金はI.宿泊・飲食サービス業となっています。

備考:グラフ内の数字は全体(Total)の賃金を表しています。

出所:ILOSTAT. Last update on 09/10/2022

 

雇用者の平均労働時間

アフリカ諸国の雇用者の平均労働時間

以下のグラフはアフリカ諸国における雇用者の週間平均労働時間のランキングを表します。

アフリカでもっとも労働時間の多い国はタンザニアであり、54時間と日本や米国に比べると1.5倍ほど長時間となっています。

 

一方、ナミビアは47時間と日本や米国より10時間ほど長時間であり、アフリカの中では31か国中8位に位置しています。

出所:ILOSTAT. Last update on 09/10/2022

 

労働時間の時系列推移

以下のグラフは2010年以降のナミビアにおける週平均労働時間の推移を表します。

出所:ILOSTAT. Last update on 09/10/2022

 

ナミビアの労働時間は2012年では週45時間ほどでしたが、2018年には47時間とやや増加しています。

また、女性の労働時間は男性に比べると平均して1-2時間ほど短くなっています。

 

産業別・職業別労働時間

以下は2018年における産業間(左図)・職業間(右図)の週平均労働時間を表しています。

産業別にみると、L.不動産業が36時間ともっとも労働時間が短い一方で、I.情報通信業が58時間でもっとも長い労働時間となっています。

一方、女性はP.教育業がもっとも労働時間が短い一方で、R.芸術・娯楽及びレクリエーションの労働時間がもっとも長くなっています。

備考:グラフ内の数字は全体(Total)の労働時間を表しています。

出所:ILOSTAT. Last update on 09/10/2022

 

さいごに

今回は労働統計における雇用者の賃金や労働時間について見てきました。

なお、就業者構成や産業別労働生産性などについては、以下の記事をご参照ください。

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