今回は南スーダンの水道と電気に関する経済データを整理します。
なお、この記事は世界銀行(World Bank)が公開しているデータベース(WDI: World Development Indicators)を用いています。
南スーダンの基本情報
南スーダンはスーダン、中央アフリカ共和国、コンゴ民主共和国、ウガンダ、ケニア、エチオピアを隣国にもつ北アフリカの国です。
南スーダンの人口は2016年時点で約1,200万人とアフリカで平均的な人口を有する国です。
人口密度は21人/km2とアフリカ平均の40人/km2の半分程度です。
一人あたりGDPは2016年時点で1,600ドルとアフリカ平均の5,000ドルの3割程度です。
アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。
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また、アフリカ諸国間のGDP成長率の相関については、以下をご覧ください。
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水道事情
ここでは、アフリカ諸国の取水量のデータを扱います。
以下は、一人あたり年間取水量のランキング(左図)と、その取水用途の構成(右図)を表しています。
なお、ここでは参考として日本、米国、中国も併記しており、例えば日本では一人あたり年間取水量は621立法メートル、その内訳は7割ほどは農業用途、1割ほどは工業用、2割ほどが生活用他となっています。
南スーダンにおいては、一人あたり年間取水量は62立法メートルでアフリカ諸国では29番目に多く、その内訳は4割ほどは農業用途、3割ほどが工業用途、3割ほどが生活用他となっています。
出所:World Bank, World Development Indicators, February 2024.
電気事情
ここでは、アフリカ諸国の電力事情についてデータで整理します。
以下は、電力アクセス率のランキング(左図)を表しており、中図では都市部での電力アクセス率、右図では非都市部での電力アクセス率を示しています。
同様に、ここでも参考として日本、米国、中国も併記していますが、いずれの国も今では電力アクセス率は100%となっています。
南スーダン一国の電力アクセス率は8%でアフリカ諸国では54位となっており、都市部については16%、非都市部では6%となっています。
出所:World Bank, World Development Indicators, February 2024.
次に以下では一人当たり電力消費量とその電源構成を表しています。
南スーダンにおいては一人当たり電力消費量は41kWhで日本と比べると著しく少なく、データの確認できるアフリカ諸国30カ国中30位となっています。
また、電源構成についてはほぼすべてが石油となっています。
出所:World Bank, World Development Indicators, February 2024.
以下は南スーダンの電力アクセス率と一人当たり電力消費量の推移を表しています。
2010年頃での電力アクセス率は一国全体では3%ほど、都市部では11%、非都市部では1%でしたが、直近では一国全体では8%ほど、都市部は16%ほど、非都市部は6%まで上昇しています。
次に一人当たり電力消費量は直近では41kWhほどであり、この一人当たり消費量は日本の1970年以前の水準となっています。
出所:World Bank, World Development Indicators, February 2024.
なお、以下の記事では電力だけでなく、エネルギー消費量やCO2排出量について取り上げていますので、宜しければご覧ください。
さいごに
今回は南スーダンにおける水道・電気の消費量について見てきました。
一方で、水道光熱費をはじめとした物価については以下の記事で取り上げていますので、よろしければご覧ください。