ナイジェリアの観光統計(入国者数・宿泊施設・観光産業労働者数)

今回はナイジェリアに関する観光に関するデータを整理します。

なお、この記事は世界観光機関(World Tourism Organization)が公開している観光統計データベース(UNWTO Tourism Statistics Database)を用いています。

 

ナイジェリアの基本情報

ナイジェリアはカメルーン、チャド、ニジェール、ベナンを隣国にもつ西アフリカの国です。

ナイジェリアの人口は2016年時点で約1.9億人とアフリカではもっとも人口が多い国です。

また人口密度は202人/km2とアフリカ平均の40人/km2の5倍以上であり、アフリカでは7番目に人口密度の高い国です。

 

一人あたりGDPは2016年時点で5,800ドルとアフリカ平均の5,000ドルとほぼ同程度となっています。

アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。

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また、アフリカ諸国間のGDP成長率の相関については、以下をご覧ください。

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入国者数(外国人観光客数)

以下はナイジェリアにおける1995年以降の外国人入国者数の推移(左図)とその構成(右図)を示しています。

また、1段目のグラフは宿泊者か当日出国者を表し、2段目は入国の目的、3段目は入国手段、4段目は入国者の地域を表しています。

 

まず入国者数全体を見ると、1995年では100万人ほどの入国者がおり、2007年以降急増し、2010年には600万人に達しています。

その後はおおよそ横ばいで推移したのち、2020年には新型コロナの影響により100万人まで激減しています。

ナイジェリアにおける外国人観光客数

出所:World Tourism Organization (2023), UNWTO Tourism Statistics Database, Madrid, data updated on 25/01/2023 

 

次に入国者の構成を確認します。

はじめに1段目の入国者数の宿泊者か当日出国者からの内訳については、把握できているのは宿泊者数のみで、全体の4割ほどを占めています。

 

次に2段目の入国目的を見ると、データが正確に把握できる2006年から2016年においてはプライベート目的とビジネス目的がおよそ半々となっています。

 

3段目の入国手段を見ると、2000年前後は9割以上が空路でしたが入国者が急増した2007年以降は陸路が多くなり、直近では7割ほどが陸路での入国となっており、空路は3割ほどへ縮小しています。

 

4段目では入国者の出身地域を表しています。

これを見ると、2010年以前は7割がアフリカ、1.5割がヨーロッパ、アメリカとアジアがそれぞれ5%ほどとなっていましたが、2011年以降はアフリカのシェアは急減し、不詳が入国者の大半となっています。

 

観光客の観光関連の消費額

ここでは外国人のナイジェリアでの消費額(左図)と一人あたり消費額(右図)を表しています。

また、参考としてナイジェリア人の海外での消費額合計(下段左図)と一人あたりの海外での消費額(下段右図)を並記しています。

 

外国人のナイジェリアでの消費額合計は1995年では1億ドル以下でしたが、2017年には25億ドルほどまで上昇しています。

しかし、2020年には新型コロナの影響により3億ドル程度まで急激に下落しています。

 

これらを一人あたり消費額で見ると、1995年では一人あたり消費額は50ドル程度でしたが、2017年には500ドルまで上昇したのち、新型コロナ以降は200ドルまで低下しています。

ナイジェリアにおける観光関連消費額

注:一人あたり消費額については消費額を入国者もしくは出国者数で除して算定している。

出所:World Tourism Organization (2023), UNWTO Tourism Statistics Database, Madrid, data updated on 25/01/2023.  

一方、ナイジェリア人の海外での消費額を見ると1995年では海外で10億ドルほど消費していましたが、2019年には160億ドルほどまで急増していますが、その後は新型コロナの影響により60億ドルほどまで低下しています。

(なお、ナイジェリア人の一人あたり消費額についてはデータが確認できません。)

 

宿泊施設

以下はナイジェリアにおける宿泊施設数(左図)と稼働率および宿泊者の滞在日数を(右図)を表しています。

 

宿泊施設数に関しては2000年から2010年まではおおよそ2,000施設ほどで推移していきましたが、2011年以降は急増し2021年には30,000施設ほどまで増加しています。またそれに付随するベッド数は10万台⇒65万台と拡大しています。

(なお、客室数のデータは公表されておりません。)ナイジェリアにおける宿泊施設

出所:World Tourism Organization (2023), UNWTO Tourism Statistics Database, Madrid, data updated on 25/01/2023 

また、新型コロナの以前に限りますがベッド稼働率は80-90%ほどと高い稼働率となっています。

(なお、客室稼働率のデータは公表されておりません。)

 

一方、宿泊者の平均滞在日数は2020年に一時的に下落しますが、基本的には7日前後で推移しています。

観光産業労働者数

以下はナイジェリアにおける観光産業に従事する労働者数(左図)とその構成(右図)を表しています。

ナイジェリアにおける観光産業労働者数

出所:World Tourism Organization (2023), UNWTO Tourism Statistics Database, Madrid, data updated on 25/01/2023 

(確認できるデータは限定的ですが、)観光関連の労働者数の推移をみると2014年では90万人いた労働者数は、2019年には150万人ほどまで拡大していますが、2020年には40万人まで激減しています。

また、内訳をみると飲食が6割ほど、宿泊業が2割ほどとこの2業種で全体の大半を占めています。

 

なお、観光産業に限らずナイジェリア全体における産業別労働者については以下の記事に参照しておりますので、よろしければご覧ください。

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さいごに

今回は世界観光機関のデータベースに基づき観光に関する指標を見てきました。

 

本サイトでは他にも、観光に関する貿易収支や、アフリカ諸国内ので観光客数ランキングなどまとめた記事も公開していますので、よろしければご覧ください

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