今回はコートジボワールの関税率について整理します。
関税率などのデータはWTO Statが公表している、最恵国待遇相手における関税率や免税率などを用いています。
なお、貿易について以下の記事を参照ください。
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コートジボワールの基本情報
コートジボワールはリベリア、ギニア、ブルキナファソ、ガーナ、マリと多くの国を隣国にもつ西アフリカの国です。
コートジボワールの人口は2016年時点で約2,300万人とアフリカではやや人口の多い国です。
人口密度は72人/km2とアフリカ平均の40人/km2の1.8倍程度です。
一人あたりGDPは2016年時点で3,700ドルとアフリカ平均の5,000ドルの7割程度です。
アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。
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また、アフリカ諸国間のGDP成長率の相関については、以下をご覧ください。
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国際比較ランキング
関税率
以下のグラフはアフリカ諸国における関税率のランキングを示しています。
(左図は、輸入金額をウェイトした加重平均の平均関税率、右図は、輸入品目ごとの関税率の単純平均で評価しています。)
日本や米国の平均関税率(金額ウェイト)は2020年では2%ほどとなっており、また2021年の平均関税率(単純平均)はそれぞれ4%と3%となっています。
その水準はアフリカ諸国と比べると著しく低い水準であり、日本と米国は国際貿易市場に対してオープン化していると見なせます。
一方、コートジボワールは平均関税率(金額ウェイト)についてはアフリカでは41番目の8%と低いですが、平均関税率(単純平均)は32番目の12%と平均的な水準の関税率を設けています。
出所:WTO Stat
無税率・免税率
以下のグラフはアフリカ諸国における無税率・免税率のランキングを示しています。
(左図は、輸入額全体に対する無税となる輸入額合計の比率、右図は、輸入品目数に対して免税されている品目数の比率。)
日本と米国では、無税率(金額ウェイト)はそれぞれ77%、57%と輸入額の大半以上は非課税品目であり、また免税率(品目換算)はそれぞれ53%、47%と輸入品目の半数ほどが非課税とされています。
一方、コートジボワールの無税率(金額ウェイト)は22番目の22%でしたが、免税率(品目換算)は41番目の2%と非常に低くなっています。
出所:WTO Stat
2期間比較
輸入シェア
以下はコートジボワールの2006年と2019年における輸入品目の金額構成を表しています。
2006年時点で輸入が多かった13.石油類は大幅にシェアを落とし、2019年では14.化学、12.鉱物などがシェアが伸ばています。
出所:WTO Stat
関税率
以下は細品目ごとの関税率を単純平均した22分類ごとの平均関税率を表しています。
2006年の平均関税率は12%であり、2021年においても同水準となっていますが、輸入金額を用いた加重平均関税率においては7%から8%へ僅かに上昇しています。
各分類レベルでは、1.動物生産品や4.コーヒー、11.魚介類などの一次産品の関税率が上がっていますが、それ以外のカテゴリーにおいてはあまり変わっていません。
出所:WTO Stat
無税率・免税率
以下は22分類ごとの輸入額に対する無税となる輸入額の比率を表しています。
輸入額ベースでの全体で見れば、無税率は2006年から2019年で36%から22%へ低下しています。
コートジボワールでは13.石油類はほとんど無税であり、14.化学品についても輸入額の1/4は非課税となっていますが、それ以外のカテゴリーはほぼ課税対象となっています。
出所:WTO Stat
以下は22分類ごとの輸入品目数に対して免税されている品目数の比率を表しています。
品目数レベルでの無税率は2006年では1%でしたが、2021年には2%と僅かに上昇しています。
13.石油類については20%程度の品目のみが無税ですが、それ以外のカテゴリーについては無税である品目はそれぞれ5%以下しかありません。
出所:WTO Stat
さいごに
今回は関税率や免税率などを通じて国際貿易への開放具合について見てきました。
なお、この期間における経済成長について知りたい方は、以下の記事もご覧ください。