今回はナミビアの航空輸送と鉄道輸送に関する経済データを整理します。
なお、この記事は世界銀行(World Bank)が公開しているデータベース(WDI: World Development Indicators)を用いています。
ナミビアの基本情報
ナミビアは南アフリカ、ボツワナ、アンゴラ、ザンビアを隣国にもつアフリカ南部の国です。
ナミビアの人口は2016年時点で1,700万人とアフリカでは平均的な人口を有する国です。
人口密度は22人/km2とアフリカ平均40人/km2の半分程度です。
一人あたりGDPは2016年時点で3,900ドルとアフリカ平均の5,000ドルの8割程度です。
アフリカ諸国の基本的な経済指標については以前まとめていますので、そちらを参照してください。
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また、アフリカ諸国間のGDP成長率の相関については、以下をご覧ください。
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航空輸送
ここでは、航空輸送のデータを扱います。
以下のグラフはアフリカ諸国における直近の国内線・国際線合計の航空便数のランキングを表しています。
(なお国名横のカッコ内の数字は参照しているデータの年次をさしています)
また、ここでは参考として日本、米国、中国のデータを並記しており、米国は800万便、中国は390万便、日本は直近では66万便となっています。
ナミビアは直近ではたった32便であり、アフリカ諸国ではデータの利用できる52か国中51位となっています。
出所:World Bank, World Development Indicators, March 2024.
次に以下では航空貨物輸送(左図)と航空旅客輸送(右図)のランキングを示してます。
また、ここでも同様に日本、米国、中国を参考として並記しています。
ナミビアの航空貨物輸送は直近ではほぼ0トンkmでデータの利用できる53か国中44位、航空旅客輸送は2000人でデータの利用できる52か国中49位といずれも下位に位置しています。
出所:World Bank, World Development Indicators, March 2024.
以下では上記で挙げた指標に関して、ナミビアにおける時系列の推移を表しています。
左図の航空便数については1990年では8000便ほどであり、コロナ前の2019年では1.4万便ほどへ増加しています。
しかし、2020年には2.0万便ほどへ激減し、直近では32便ほどまで激減しています。
出所:World Bank, World Development Indicators, March 2024.
右図の航空輸送について、貨物輸送は1995年では250万トンkmほどであり、2000年前半には7000万トンkm超まで増加していますが、直近ではほぼ0トンkmへ激減しています。
一方、旅客輸送は1995年では20万人ほどからコロナ前の2019年では600万人ほどまで増加しましたが、直近では新型コロナの影響により2000人ほどまで減少しています。
さいごに
今回はナミビアにおける航空輸送と鉄道輸送について見てきました。
一方で、輸送費をはじめとした物価については以下の記事で取り上げていますので、よろしければご覧ください。
今回はナミビアの為替レートと物価水準(PLI: Price level Index)について整理します。 なお、物価水準の国際比較については、以下の記事なども参照ください。 [sitecard subtitle=関連記事 url[…]